過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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519: ◆G2uuPnv9Q.[saga sage]
2012/03/12(月) 16:02:35.60 ID:dMQ/yZRr0


「お、おい!!そこの君たち、何をしている!!」

突然、二人の体がライトで照らされた

「ぐ、軍のヤツだ!!」

素早く少年が踵を返す

さだのり「いいのかよ、俺にはそいつが刺さってないぞ」

「今度会ったら殺すからな、この人殺し!!」

そんな捨て文句を叫びながら少年は逃げていく

「だ、大丈夫ですか…ってさだのりさん!?」

さだのり「…お前も俺を知ってるのか」

「はい、軍の中であなたを知らない者はいませんよ!!歴戦の勇者、国を救った騎士、あなたのことは誰しもが尊敬しています!!」

さだのり「あぁそう」

「お、お怪我は…」

さだのり「別に」

掌がズキズキと痛む

だが、それ以上に何かが痛みを訴えている

「…この辺りはまだ治安が安定していなくて…強盗、強姦…下手すれば殺人だって起きる場所です」

さだのり「…人間の心に暗闇がある限り、罪は消えない…」

「…あ、あの」

さだのり「なんだ」

「…自分の家族は、本来ならあなたが活躍したクーデターで死んでいるはずでした」

さだのり「…」

「ですが、あなたが我々を勝利に導いてくれた、おかげで両親とも無事でしたし…それに自分は大切な者を守ることが出来ました、ありがとうございます」

さだのり「そうかい、なら手を離すなよ」

「…はい?」

さだのり「…なんでもねぇ、ベッケンバウアーのジジイによろしくな」

「あ、はい…」


さだのり(…見てみろよ、結局俺はその程度だ)

さだのり(守りたかったものを手放して…誰かの幸せを奪って、誰かの幸せを守って…)

さだのり(とことん幸せなんて物に振り回されやがる)





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