過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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667: ◆G2uuPnv9Q.[sage saga]
2012/05/21(月) 18:48:06.93 ID:5YTVVHPa0


夏美「…」

夜になれば、子供は眠くなるのが普通だ

よく寝ればそれだけ大きくなれるんだぞ、邪火流はいつもそう夏美に言っていた

だとすれば、邪火流はうそつきなのだろうか

夏美(全然眠くないや…)

周りでは、軍人の男がいびきをかきながら寝ている

その中には邪火流の姿もある

近くには舞子、瑠璃、舞も寝ていた

夏美(…?おじちゃん?)

そう、さだのりの姿は見えない

シンと静まり返った広い建物の中を、夏美は歩く

夏美(…な、なんか怖いや)

昔、こういうところにはお化けが出るとも邪火流から聞いた

実際それは、夏美に夜遊びをさせないための嘘なのだが、彼女はそんなこと知る由もない

夏美(…で、出てきたり…)


ひょいっ、と突然視界が高くなる

一瞬胸が跳ねるが、その現実をすぐに受け入れる

彼女は、「肩車」されていたのだ

夏美「おじちゃん!!」

さだのり「こんなところで何してんだよ、夜は勝手に出歩くなって」

夏美「でも建物の中だよ?」

広い廊下、その上に貼られたステンドグラスの向こうにはおそらく月であろう光が見えている

さだのり「…それでも、勝手に出歩くな、みんなといないと危ないだろ」

夏美「…?もしかして、心配してくれてるの?」

さだのり「当たり前だろ」

肩車のまま、さだのりは廊下を歩く




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