過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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671: ◆G2uuPnv9Q.[sage saga]
2012/05/22(火) 22:00:58.68 ID:pokQSIJs0

「なー看守さん、俺は今クラシックが聞きたいんだ」

「うるさい、黙れ!!」

収容所の中、男はしつこく看守に話しかけていた

時刻はすでに真夜中、看守の苛立ちも募る一方だ

「…ここは平和なのはいいけど静かすぎてよくないな、俺が昔いた牢獄はみんなキチガ…」

「黙れ!!もう真夜中なんだ、お前は野良猫か!?」

「…野良猫がこんな檻に入れられるもんかねぇ」

手錠が掛けられている腕を、男がチャリチャリと鳴らす

「…?おいおい看守さん、上の警備がなってないみたいだぜぇ」

「なに?」

「お客様だ、数は一人、すげぇ殺気を感じるってことは、さだのり…じゃないな、あいつはここまで弱い殺気じゃねぇし、阿修羅だろうねぇ」

ダン、と廊下の奥の扉が開かれる

牢の中で寝ていた捕虜達は、その音に鬱陶しそうながらも注目した

阿修羅「…」

「こ、困りますよ阿修羅さん!!こんな時間…」

阿修羅「…その男を殺しに来た」

「!!ダメです、何度言ったら分かるんですか!!」

阿修羅「…」

「阿修羅くぅん、この看守さんと話すの飽きたんだ、いいところに来てくれたねぇ」

阿修羅「…」

切っ先を、男の方へと向ける

しかし男は、むしろそれに吸い寄せられるかのように近づいていく、笑いながら

「…さだのりは?来ないよな、あいつは守るために戦うなんていう馬鹿な考えに毒されてやがる」

阿修羅「…俺とお前だけだったんだ、下衆は」

「下衆?どこが、俺は欲望に忠実な、ただの犬だぜ」




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