過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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673: ◆G2uuPnv9Q.[sage saga]
2012/05/23(水) 14:29:25.26 ID:tub4D+1J0
阿修羅「!!」

「…中々派手にやったみたいだな、街の方に向かってるんじゃねぇのか、うちのヤツら」

少しだけ顔をしかめながら、男がぽつりとつぶやく

まるで阿修羅と看守に、それを伝えるために言ったかのようだ

阿修羅「…街に…だと?」

「お前達のやり方は本当に間違ってたな、軍の本拠地を街と遠ざけていれば、争いに一般市民を巻き込まないでいいと思ってやがった」

阿修羅「…だが、逆に街を攻められた時は軍が出動するまで時間が掛かる」

「あ、阿修羅さん!!自分は本部に連絡してきますので、こいつを見張っててください!!」

阿修羅「…」

看守が急いで通信機の元へと駆けていく

「いいのかねぇ、俺とお前を二人きりにして」

阿修羅「…さぁな」

阿修羅が牢屋の方を見る

鉄格子も、彼の実力なら剣で切り落とせるだろう

だが

阿修羅(…この男と一対一で対峙して…勝てるのか、俺は…)

「…お前は行かないのかぁ?上じゃおそらく、うちの軍が街を襲ってるはずだ」

阿修羅「…俺には、あの人達を守ることは出来ない」

「さだのりには出来るのに、かぁ」

阿修羅「!」

「…ははははっはぁ!!!こいつは面白いなぁ、お前も俺も結局、殺すことしか能のない人間だ、なのにさだのりは違ったんだってなぁ、えぇ!?」

阿修羅「…お前と俺を、一緒にするな」

「一緒さ、俺も、お前も…そして、どうせさだのりもだ…いぃや、もしかしたらこの国に、この世界に住んでる人間はどうせ人を殺さなきゃ生きてはいけないのさ」

阿修羅「なぜそう言える」

阿修羅の背中に、一筋の汗が流れる

男の言葉を聞いてもいいのだろうか

「もう帰りな、若造…これ以上俺といてもなんの進展もねぇだろ」

阿修羅「…」

くるりと阿修羅が踵を返す

どこへ行くかは決めていない、ただこの男の傍にいると何かが壊れてしまう


「…教えてやるよ、なんで俺がそう言えるか」

阿修羅「…」

最後に、男は笑ってから答えた


「すぐに分かる、俺が…この国のやり方の間違いを示してな」




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