過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]
2012/05/24(木) 22:17:49.22 ID:Ee9ZYm790
駆けていく、道には何人かの死体が転がっている
さだのり(…逃げ切れなかったやつらか)
銃弾を避けながらも、その死体の顔を確認する
ドロドロに溶けた皮膚では、性別も年齢も判断できない
身長だけを見ると、恐らく庄太郎ではないと思われる
さだのり(…!)
さだのり達の進路の先に、今度は戦車が見えた
さだのり「くそっ!」
急に進路を変え、またそちらへ駆け出す
今度は細い路地裏だ
ちなみにここは、昔邪火流達とよく遊んだ場所である
そのため記憶には残っていなくても、なんとなく体が正解のルートを走らせてくれる
夏美「はぁ…はぁ…」
さだのり「…」
建物の谷間に入って、さだのりが一旦歩を止める
さだのり「大丈夫か?」
夏美「だ、大丈夫…」
そうは言っているが、彼女はすでに体力の限界らしかった
それもそうだろう、まだ5、6歳の少女が大の男、それもさだのりの疾走についていけるはずはない
さだのり「…」
置いていく、なんていう選択肢はない
一度離れればそれまでだ、それに
さだのり(手放すのは、もう御免だ)
夏美を抱え上げ、さだのりが走り出す
夏美「おじちゃん…」
さだのり「…大丈夫、生存者を探し終えたら、俺達も戻れる」
自分に言い聞かせるように
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