過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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688: ◆G2uuPnv9Q.[sage saga]
2012/05/24(木) 22:17:49.22 ID:Ee9ZYm790
駆けていく、道には何人かの死体が転がっている

さだのり(…逃げ切れなかったやつらか)

銃弾を避けながらも、その死体の顔を確認する

ドロドロに溶けた皮膚では、性別も年齢も判断できない

身長だけを見ると、恐らく庄太郎ではないと思われる

さだのり(…!)

さだのり達の進路の先に、今度は戦車が見えた

さだのり「くそっ!」

急に進路を変え、またそちらへ駆け出す

今度は細い路地裏だ

ちなみにここは、昔邪火流達とよく遊んだ場所である

そのため記憶には残っていなくても、なんとなく体が正解のルートを走らせてくれる

夏美「はぁ…はぁ…」

さだのり「…」

建物の谷間に入って、さだのりが一旦歩を止める

さだのり「大丈夫か?」

夏美「だ、大丈夫…」

そうは言っているが、彼女はすでに体力の限界らしかった

それもそうだろう、まだ5、6歳の少女が大の男、それもさだのりの疾走についていけるはずはない

さだのり「…」

置いていく、なんていう選択肢はない

一度離れればそれまでだ、それに

さだのり(手放すのは、もう御免だ)

夏美を抱え上げ、さだのりが走り出す

夏美「おじちゃん…」

さだのり「…大丈夫、生存者を探し終えたら、俺達も戻れる」

自分に言い聞かせるように




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