過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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709: ◆G2uuPnv9Q.[sage saga]
2012/05/30(水) 17:29:43.52 ID:MwPaoUN60
「…あ…」

信じられない、男は看守が撃った麻酔弾に、自分に掛けられていた手錠の鎖を当てたのだ

弾けた鎖は、最早何の意味も成さない

「…ははは!!!」

ぶちっ、と素手で足の枷を外す男を、看守は黙ってみていることしかできなかった

「んー、久々の自由ってやつかねぇ、そうでもないけどさぁ」

近づいてくる男を、看守はどうすることも出来ない

麻酔弾?そんなもの、避けられるに決まっている

先ほど、この男は看守の撃った弾に自らの手錠の鎖を当てたのだから

出来る訳がない

人間に、そんなことが

「…看守さん、そんな優しい性格じゃあ囚人達を相手にするのは到底無理だなぁ」

看守の手から、銃が奪われる

「あ…」

パンパン、と乾いた音

両手両足を射抜かれたのだ、いくら麻酔弾とはいえこの至近距離で喰らえば中々の威力だ

麻酔のせいか、それとも目を抉られたショックか、段々と意識は薄れていく

「…お隣さぁん♪」

嬉しそうな男が隣の牢屋を蹴り破る

ひっ、と小さな声がするが男は隣の兵士には何もしなかったらしい、そのかわりある物を持ってきた

「…」

ロープだ

もう、看守は悲鳴を上げることも出来ない

「看守さん、分かるかな?あっちには水の入ったでっかい風呂桶がある、風呂桶っていうよりはまんま湯船だねぇ」

嬉しそうに、男は看守を縛る

両手も両足も、動かない

「天井にはこれまた便利、梁のようなものが見えています」

あぁ、分かってしまった


「さてー、あなたはこれからどうなるでしょうか」


死ぬのだ






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