過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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726: ◆G2uuPnv9Q.[sage saga]
2012/06/04(月) 20:46:39.39 ID:6PiExiXO0
アイリン「…それを哀れに思わないなんておかしいわ」

「それは生温い生活をしてきたアンタだから言えるのさ」

ぎゅっとアイリンを抱きしめた男は、なぜだか優しささえ感じられるほどの手つきで彼女を触る

「俺にとって路地裏の冷たいコンクリートが最高の寝床だったのさ、狭いビルの谷間から見えるほんの少しの夜空が俺達に与えられた唯一の夢物語だった」

アイリン「…」

カチャカチャ、と金属音が鳴る

アイリンはこんな時に、「こんな男でもベルトはしっかり締めるのか」なんてことを考えていた

不思議と、恐怖は薄れてきていた

「…朝目を覚ましたら隣で知らないガキが死んでるなんて日常茶飯事だった、たまにゃあ大人に頭を酒の瓶で殴られたっけなぁ」

ぐぐっ、と何かが彼女の下半身に侵入してくる

何か、なんてもう分かりきっている

肉を引き裂くような痛みに、少しだけアイリンは涙を流す

その涙を、男は優しく拭った

「…でもなぁ、俺はそんな生活を嫌だと思ったことは不思議となかったなぁ、裕福になれたら、なんてことはよぉく考えたが」

アイリン「っ…あなたは…それで悲しくなかったの…?」

「親も友達もいなかった、悲しみに暮れるには俺の心は優しさってものを知らなかったんだなぁ」


だからこそ、俺は人を殺すことに喜びを覚えた、と男が笑いながら呟く

アイリンの耳元で、蜘蛛が這うような不気味さを持たせて

「愛情を知らない俺が、優しさを知らない俺が、人との話し方を知らない俺が、唯一出来る、人を支配する方法だったのさ」

アイリン「そんなの…」

「アンタらにとっては間違ってるだろ、だが俺にとっては正解だったのさ」

腰を振りながら、男が嬉しそうに笑う

「中には殺した相手の肉を食うやつもいたなぁ、だが俺はあんまりそれはしなかった、どこぞの先住民じゃあるまいし」

アイリン「…」

「っと、気持ち悪いか?悪いなぁ、こういう時にどんな話するのかなんて教えてくれる相手はいなかったからなぁ」

アイリン「あなた…こういうこと、初めてなわけではないんでしょ?」

「あーあそうだねぇ、何度も人を犯してきた、一番幼いのは14だったかなぁ、尤もあん時は俺は13だったがな」





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