過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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727: ◆G2uuPnv9Q.[sage saga]
2012/06/04(月) 20:52:01.97 ID:6PiExiXO0
アイリン「…その中の誰も、愛し方を教えてはくれなかったの…?」

「当たり前だ、俺のことを愛するヤツなんていないのさ」

さだのりとは違うのがそこだ、と男は心の中で自嘲する

しかし、羨望感などない

別に幸せが欲しいわけではない、彼は快楽主義者だ、幸福主義者ではない

アイリン「…かわいそうな人…」

「はん、犯される側のせめてもの遠吠えか?」

アイリン「そんなんじゃないわ…本当に、かわいそうよ」

「…」

へぇ、と小さく唸ってから男がアイリンの体を強く抱きしめる

「…俺にかわいそうだなんて言った女はアンタが初めてだぜぇ、いつも気持ち悪いだの、怖いだの、そういう罵倒の言葉を並べられながらのセックスだったなぁ」

アイリン「…そんなの、無理矢理だからよ」

「だろうねぇ」

アイリン「…こういう時はね」

「あぁ?」

アイリン「こういう時は、相手に愛してるって言ってあげなさい」

「愛してるだって?なんだそりゃあ、俺にはとても言えないセリフだねぇ」

アイリン「いいから…言ってあげるの」

「…姉ちゃん、アンタってさだのりを恨んでるのか」

アイリン「…えぇ…もっと言うなら、この国が憎いわ…不思議よね、生まれ故郷なのに、ここで両親を失ったってだけで…うっ、憎たらしいのよ…」

「…」

アイリン「…そして、私が最も憎いのは、そのさだのりって人よ…弟をあそこまで狂わせたのもその人だから」

阿修羅と同じ境遇の少年、ジョン

そしてその少年が出会ったのは、狂った一人の男だったというわけだ

「…俺が叶えてやろうか」

アイリン「…なんですって…?」







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