過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]
2012/07/08(日) 23:17:07.90 ID:+3GqWjxm0
「…あ、あの…」
「まだ何か訊きたいのか?お前、俺みたいな人間の何を暴こうって言うんだ」
隣を歩いていた男が、ここにきて初めて不快感を露わにする
「そ、その…あなたは何のためにこの戦争に…」
「何って?殺すためだよ、憎しみをもって俺を見つめさせるために、そうして反抗してきたヤツらを完膚無きまでに葬るために」
唾を吐いてから、男が答えたのはシンプルなものだった
「…それにさぁ、こうやって俺は国の英雄になってるんだぁ、殺しだけで、俺は、あの白い目で見てきた一般人を、見返してやれる」
「…ま、周りの目とか気にするタイプだったんですね」
「あぁ、気にするねぇ、一度英雄になった人間がもう一度殺人鬼になるなんてさーあ、なんて素敵な物語って思わないかぁ?」
メルビンはまた吐き気を覚えた、この男とは、何を話していても恐ろしい
「…あ、あの…」
「…静かに」
「?何かあったんですか…」
「静かにって言ったのが聞こえないのか?その顎切り落とすぞ」
男は近くの地面を見つめ、なぜかそこを避けて通りだした
「…あ、あの…」
「地雷だ、恐らくは遠くから爆破することも出来る、操作も可能なタイプだな」
「!?ど、どうして分かったんですか!?」
「どうして分かったか、だと」
見ろ、そう言って男が指差したのは地雷があると言った地面だ
「ここだけ瓦礫がなぜか不自然に除けられている、そして周りにはその代わりに瓦礫が無造作に積み上げてある」
「は、はぁ…」
「ここに何かがあるのは明確だ、埋められているならそれは二つしかない、遺体か、地雷か」
「…そ、それで…」
「…音が聞こえた、何かのスイッチが入るような音だった」
「…え…」
たっ、と男が突然走り出す
呆然としたメルビンを残し、少し離れてから男は笑った、馬鹿にするように
「それは、遠隔からも操作できるもんだって説明しただろ、そして、そのスイッチはさっき押された、俺が聞いたのはその音だった」
「!!」
メルビンは焦り、そして走ろうとした
足の裏が、何かを踏んだ、堅いものだ、そして、スイッチのようなものだ
それは何か
それは
「いくつかヒントをやったのに、そこを退かなかったのはお前のミスだ、だからてめぇがケツを拭え」
男の笑顔に、メルビンは何かを叫んだ
叫んだのだが、それと同時に彼の体はちぎれて飛んだ
内臓が辺りに散らばる、男の脚元には肝臓が飛んできた
「…まぁ、こうも粉々になったらケツも何もねぇなぁ」
鼻を鳴らしてから、男は歩き出す
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