過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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927: ◆G2uuPnv9Q.[sage saga]
2013/05/05(日) 14:26:04.39 ID:7thvv9Oe0




夏美「ねぇおじちゃん」


静かな夜……窓の外に映る美しい夜空を見て、夏美が呟いた

夏美「死んだ人はみんなお星さまになるんだって……昔から、お父さんは言ってたんだ」


さだのり「へぇ、そりゃ素敵な話だな」


夏美の愛読書なのだろうか、吐き気のするような甘い内容の恋愛小説を読みながら……さだのりが適当に返事をする

夏美「おじちゃんは、そんなことってあると思う?」

さだのり「どうかねぇ……一度は死んだような身だけど、知らないな」

夏美「知ってるか知ってないかじゃなくて、信じるか信じないか」

さだのり「……昔、俺には大事な友達がいた、親友なんて言葉を最近のヤツはすぐに使う、一緒に遊べば親友、気が合えば親友……そんな簡単なことを言って親友を何人も作るけど、もしも自分がいじめられてたり、あらぬ疑いをかけられたりした時に、本当に助けてくれる友達は何人いる?」

さだのり「…俺にはそれでも親友と言えるヤツがいた、そいつらは…邪火流以外全員死んだ」

さだのり「……そんなヤツらの死を間近で見てきたからこそ思う、あいつらはあんな綺麗な星になっていられるわけがないんだ」

さだのり「…ただ、そうあってくれたらどれだけ素敵だろうか、とは思うけどな」

さだのり「自分の大切な人は死んでしまっても心の中で輝き続ける、そういう意味では星になるんだろ」

夏美「ふーん……」

さだのり「…お前も、もうそろそろ成人するんだろ?いまさらそんなメルヘンチックなことばっかり考えるなよ」

夏美「成人して色々現実を知っちゃうから、メルヘンを信じてみたいの!」

さだのり「…そうかい」

夏美「ねぇ、明日は私が朝食作るんだけど、おじちゃんも食べる?」

さだのり「……そうだな、食べるかもしれない」

夏美「?」

さだのり「…………なぁ、夏美…お前、好きな男とかいないのかよ」

夏美「いないけど、なんで?」

さだのり「…人を愛するってのはいいぞ、自分の人生が輝きを持つし、すっごい強くなれる気がする」

夏美「…うん、そうみたいだね」

さだのり「……そういうヤツに料理を作ってやるとな、コロッと落ちるもんだ」

夏美「ふーん……おじちゃんもそうだったの?」

さだのり「そうだなぁ……そうかもしれない」

夏美「かもしれないって…自分のことじゃない」

さだのり「…」


さだのり「……俺、さ」

夏美「なに、おじちゃん?」






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