過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
1- 20
178:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/07/19(火) 21:21:32.27 ID:5HPWMU5AO
〜13〜

麦野「(´・ω・`)ノミ」ペシーン

御坂「(#^ω^)つ」……スッ……

麦野「(`・ω・´)ノミ」ペチーン

御坂「(#°Д°)つ」……スッ…

麦野「(°∀°)ノミ」ビターン!

御坂「(#°皿°)つ」……

麦野は握手を拒否するようにその手を叩く。まるでエサやりの手を引っ掻く猫である。
撫でられる事は死ぬ事と見つけたなりと言わんばかりに。
忘れられがちだが麦野の性格と人格、そして意地と強情さは最低最悪である。
恐らく聖母マリアが差し伸べた手にツバを吐きかけるほどの性悪である。

御坂「何で手叩くのよォォォォォォォォォォ!!」

麦野「巫山戯けんな!さんざっぱら罵って見下してこき下ろして来たテメエと“はいそうですか、私達お友達になりましょうキャッキャウフフ”だあ!?出来るかクソッタレ!!」

御坂「だからそれも含めて水に流しましょうってんのにあんたはァァァァァァァァァァ!!」

麦野「バケツ一杯のシャネルぶっかけても聳え立つクソはクソだ!!んなキレの悪いオチはとっとと便所に流しちまいな!!」

御坂「別に毎日メールしろとか放課後お茶しに行こうとかパジャマパーティーしようとかそう言うんじゃないから!!私とあんたは対等!上だ下だで喧嘩すんのもう馬鹿らしいでしょ!!?」

麦野「………………」ツーン

御坂「……ほらっ」

そっぽを向く麦野の手を取り、ニギニギと握手を交わす御坂。
麦野はそれを振り解くでもないが、握り返さない。
御坂とてわかっている。麦野はこういう人間で、それに付き合って喧嘩していても何ら建設的な発展は望めない。
こういうところが御坂も麦野が大嫌いなのだ。しかし

麦野「……なんでなのよ」

御坂「今更ぐじぐじ言わないっ」

麦野「……私とテメエは敵同士。それでいいじゃないか。そうじゃなきゃダメじゃない……そうでしよ?御坂」

御坂「それはあんたが作ってあんたが守る自分のルールでしょうが。誰にも屈さないその姿勢は認めるけどね――」

御坂はやっと理解した。上条が麦野を好きな理由の一つは恐らく――

御坂「――どんだけ悪ぶっても、ひとりになろうとしても、出会った時私を殺そうとした“強い”麦野沈利は帰ってこないわ」

この、いじらしいまでの未分化な幼さだ。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1297.63 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice