過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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283:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/07/29(金) 21:05:32.85 ID:0s0AWUMAO
〜4〜

禁書目録「お出掛け!!?」

麦野「そう。当麻と“二人っきり”でね。さっきメールが来て誘われちゃった」

禁書目録「ズルいズルいズルいんだよ!私も行く!!行きたいかも!!!」

麦野「ダメ。たまには二人っきりにさせてよ」

禁書目録「まだ土日じゃないんだよ!ルール違反かも!!」

麦野「カップラーメン食べたわよねえ?それはルール違反じゃないの?」ニヤニヤ

禁書目録「ぐぬぬぬ……」

麦野「夜には返すわよ。でもって今夜もあんたに当麻を貸す。お金も置いてくしお仕置きもなし。私ってば本当に丸くなったわねえ?」

禁書目録「ひっ、卑怯かも!!」

麦野「おいおい。あんたの完全記憶能力は飾り?忘れちゃったかにゃーん?私は悪い奴で、ついでに人も悪いのさ」

カチャッと二人分のティーカップをテーブルに並べる傍ら、握り締めた両手を置いて悔しがるインデックスを見やる。
打算と妥協と堕落の鼎談が、より甘やかな誘惑をインデックスに投げ掛けているのが幻視出来るような表情である。

禁書目録「うう〜〜……」

麦野「――この紙キレには何でも買えるし好きなだけ食べられる魔法がかかってるの。それとも空っぽの冷蔵庫に耐えかねてスフィンクスでも食べる?」

スフィンクス「んにゃ!?」

麦野「猫は小骨が多い上に不味いって話だけどねえ?」チラッ

文字通り悪い取引を持ち掛ける魔女めいた笑みを湛えながら麦野は未だひだまりに侍る三毛猫をチラッと見やる。
とうのスフィンクスは『おいバカやめろ!』と言わんばかりに毛を逆立てている。
清貧を範とする修道女であっても聖女と呼ぶには程遠いインデックスである。
苦みばしった福沢諭吉と食いでのない子猫、どちらも選ばず飢えて死すという結末は最初から頭にない。


そして――


禁書目録「ふっ、ふん!そうだね!私のこの空より広〜〜い心に免じて二人っきりにさせてあげるんだよ!それから!これは食べ物に転んだんじゃなくってしずりの善意を無碍に出来ないからなんだよ!聖職者としてね!!」

麦野「(マジでチョロいなコイツ。銀貨30枚で神の子売ったユダかっての)」

首を括る荒縄も身を投げる井戸もないままインデックスは身を落とした。げに恐ろしきは暴食の業(カルマ)か。




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