過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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◆K.en6VW1nc
[saga]
2011/08/14(日) 20:48:19.11 ID:0rnOj66AO
〜8〜
上条「カップルらしい事か……ごめんな、本当に」
麦野「………………」
上条「――最近、色々考えてる」
同じく麦野の側に座り込むようにして上条の横顔に麦野はしまった、と自分の浅慮と短慮に舌打ちしたくなった。
お食事会の時も『戦争』というキーワードに触れて上条がトーンダウンしたのを目にしていながらこの体たらくはなんだと。
麦野「――別に、あんた一人のせいじゃないでしょ?」
上条「………………」
麦野「こういうのはね、元から至る所に火種がゴロゴロ転がってるもんなの。素人のあんたが火花を散らしたからって、それをボヤの内に消し止められなかったのは裏方がヘマやらかしたからよ」
麦野もよっこしょと並んで三角座りしながら指をパチンと鳴らす。
すると茨の道を指し示すかのような薔薇から蜂蜜とシロップで出来た砂糖水の小川がせせらぎとも流れ出す。
麦野は続ける。あんたはただ誰かを助けるのに必死だっただけでしょう?と
麦野「――あんたはただ胸を張ればいい。もし背中丸めたら、張り飛ばしてでも支えてやるからね」
上条「沈利……」
麦野「もし立ってもらんなくなったら、背中から抱いて受け止めてやる。それでもダメなら一緒に倒れてあげるわ」
上条「………………」
麦野「――それこそ地獄の底までだって、ね」
ギュッと上条のツンツンヘアーを抱き寄せて肩口にもたれかからせる。
麦野は『一緒に生きよう』とも『一緒に戦おう』とも言わない。
『一緒に死のう』という言葉以外に伝えようのない愛情も人や世にはあるのだ。
上条「――ダメだな。死ぬとかそう言うの前提で話すのは止めにしようぜ、沈利」
麦野「………………」
上条「生きよう。何が何でも何があっても三段活用」
麦野「……当麻」
上条「――生きるんだ。どんなに格好悪くて、みっともなくても、情けなくても。死んじまったら何も変えられねえ。だけど生きてりゃ何か変えられる。それが運命だったり未来だったり自分だったり」
麦野「――――――」
上条「俺だって、本当はもっとカップルらしい事いっぱいしたいんだぞ?デジカメも心のメモリー足んなくなるくらい」
それは奇しくも――駒場利徳がフレメアに語って聞かせた言葉とほぼ同じだと言う事を……二人は知らない。
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