過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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◆K.en6VW1nc
[saga]
2011/08/18(木) 21:09:47.66 ID:GCmG3rJAO
〜10〜
浜面「ぐはっ!!」
七メートルの高度から放り出され、ビジネスデスクを叩き割るようにして投げ出される浜面。
同時に魔女も再び原子崩しを落下地点に叩き込んで着地する。
仰向けに突っ込んだ浜面はビジネスデスクが衝撃を和らげてくれていなければそのまま意識を失っていただろう。
浜面「クソ……がぁ!」
しかし――浜面今し方何合か交わした攻防の中で――
いくつかの情報を得た。得たが故に立ち上がる気力を振り絞れた。
麦野「チッ!」
再び魔女が左手をかざして光芒を奔しらせて来る。
風穴の空いた天井から注ぐ、バケツをひっくり返したような豪雨の中を突っ切って。
浜面「ちくしょう!」
まな板の上の鯉のようだった浜面が死力を振り絞って寝返りを撃つように転げ落ちる。
しかし机に隠れる前に吹き飛ばされ、爆炎に巻かれながらまたもや弾き飛ばされる!
だが浜面は破裂しそうな耳朶の鼓膜を両手で塞ぎ、頭部を守り、目を焼かれぬよう固く瞑って爆風に身を乗せた。
数メートル、いや数センチ、否数ミリで良いから魔女から逃れなくてはならないのだ。
麦野「見たところ発条包帯(ハードテーピング)でも仕込んでるのかしらねえ?」
浜面「!!!」
麦野「それもそうか。無能力者だったねテメエらは。もっとも、そんなもんライオン狩りにはクソの役にも立ちゃしないけど」
既に台風一過の後のようになっている大講堂は既に瓦礫の山とひっくり返ったビジネスデスクで見る影もない。
ザーザーと数百本のシャワーノズルを全開にしたような土砂降りの雨がざんざんと床面を穿って行く。
浜面は崩れ落ちて来た講義に使うのだろうスクリーンを遮蔽物に使いながら身を隠す。
幸いにも、この耳鳴りがしそうな雨音が気配と足音を消してくれる。
浜面「(少し……わかって来たぞ)」
浜面は機を伺いながら、恐怖より凍てついた血液が戦闘により頭に登った巡りが雨によって鎮められて行くのを感じていた。
それは生命の危機を前にして取り戻しつつある冷静さと、この僅かなやり取りの間に得た情報、そして路地裏での対能力者戦に当てはめて考えて行く。
麦野「――もういいや。ちまちまやっても埒が開かないなら」
恐らくは浜面仕上の生涯にあって最凶最悪のこの能力者を相手に――浜面は一つの策を見いだしていた。
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