過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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54:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/07/10(日) 12:59:46.46 ID:U58nKrMAO
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上条「えーっと雲川先輩。この場合はどうなるんでせうか?」

雲川「別にツーペアはツーペアだからそのままでもいいけど、場所によってはノーゲームで仕切り直しって場合もあるけど」

麦野「へえ?これそんなに縁起が悪いの。アンタらしいっちゃアンタらしいけどね、当麻」

雲川「悪い。なんせこの役が偶然出来たら、迷信深いやつなんてわざわざツーペア捨てて作り直すくらいなんだけど」

御坂「へえー……確かにカード見ても真っ黒だし、言われてみれば」

上条「不幸だ……」

禁書目録「じゃあ勝負無しだね!はいしずり、カードカード」

麦野「ありがと。じゃ、いっちょ揉んでやるか」

御坂「来なさい第四位!格の違いを見せてあげるわ!」

麦野「他の女の部分で私に勝てないからね。カードくらい勝ちたいんだろうけど私は負けるのが嫌いなのよ。二枚チェンジ」

御坂「若さじゃ勝ってるわよ。オ・バ・サ・ン」

麦野「ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い・ね」

トランプとは諸説紛々あるが、もっとも言及されるのは――戦争の形を模しているという説だ。
元来トランプとは血と鉄を必要としない戦争であり、敗者は命の代わりに命に等しい財産を失う事すらまれな話ではない。
それは間近に迫る第三次世界大戦の跫音が近づく中にあって非常に不吉であった。

青髪「(――死者の手、か。不幸通り越して不吉とか、カミやんの星の巡りの悪さもいよいよ磨きかかってきてんなあ)」

カードとはさらに遡れば占いに通じる。例えば有名な物はタロットカード。
その他にもカードに印を刻み、記し、描き、魔術として用いる事もある。
今や日常のものとなり朝のお茶の間を一喜一憂させる星座占いさえもそうだ。

青髪「(僕はお星様で言うたら“笑い上戸の星”なんやろうねえ)」

夏休みの読書感想文のテーマにしたサン=テグジュペリ『星の王子様』を諳んじながら青髪は笑う。
運命を顕微鏡で覗くように、未来を望遠鏡で見るように、糸のように細められた笑い目が夕食前の団欒を見やる。

麦野「ショウダウン」

御坂「コールよ!」

そして二人が揃った手札を開けようとする。青髪の位置からは麦野の手役はハートのクイーンが見え――
御坂の手札は見えないがかなりの自信を持っている事が勝利に崩れたポーカーフェイスから見て取れる。そして――
 
 
 
 
 
チーン!
 
 
 
 
 



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