過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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◆K.en6VW1nc
[saga]
2011/09/05(月) 21:03:43.75 ID:r59ePYOAO
〜垣根帝督〜
心理定規「アイテムから勧告があったわよ。親船最中の件について」
垣根「そうか」
心理定規「そうか……って貴女ねえ」
一方、第七学区の路上にて返還されたブースタ八九年モデルのシートに身を横たえ……
車内に酒精の残り香と紫煙を立ち込めさせる垣根に対し派手なドレスに身を包んだ少女が溜め息をついた。
心理定規「計画が漏れているのよ?どんな見込みがあればそんなに悠然と構えていられるのかしら」
垣根「決まってる。勝ちの目は揺るぎようがねえからさ。なんせ――」
咥えた煙草から落ちそうで落ちない灰を見やる心理定規に構わず垣根は語る。
その瞳に上条と言葉を交わしている時のような鷹揚とした雰囲気は既にない。
ブラックダイヤモンドのような眼差しが雨の街と夜の闇を無感動に見つめているだけだ。
垣根「情報を流したのは他ならぬ俺自身だからな」
心理定規「……!!」
垣根「親船最中が死のうが生きようが、狙撃手が殺されようが殺されまいが俺の勝ちは動かねえ。まあ警告がてら狙撃手が見せしめに殺されるかも知れねえがそんなもんは“人材派遣”の所で補充すりゃいい。もう手は打ってある」
ほれ、と垣根が投げて寄越したUSBメモリーを心理定規がパソコンに繋いで開くとそこには『紹介料70万円』『砂皿緻密』とあった。
心理定規「本来の目的(ピンセット)に目を向けさせないためのブラインドってわけ?」
垣根「最近、そういう賭けに失敗した男と知り合ってな」
心理定規「………………」
垣根「俺は、もっと上手くやる」
そう言い終えると垣根はシートを倒して横になった。
心理定規に『送って行く』とも『出て行け』とも言わなかった。
ただフロントガラスを叩く雨粒とネオンの光をただ黙って見つめている。
心理定規「……馬鹿な男ね」
垣根「心配するな。自覚はある」
能力を使わずとも理解出来る。この男にとって野心以上に魅力的な『女』などいないのだと。
その証拠に用は済んだとばかりに、ドレスの少女に一瞥すらくれないのだから。
心理定規「(……馬鹿な女ね)」
ルームミラーに映るその端正な顔立ちが、ひどく憎たらしかった。
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