過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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844:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/09/17(土) 21:09:56.88 ID:W55C2CfAO
〜8〜

絹旗『………………』

フレンダ『もうね、ぶっちゃけ見てらんない訳。私達いつからこうなっちゃったの?二人の時くらい上とか下とか持ち込まないで話しようよ』

絹旗『フレンダ……』

フレンダ『滝壺からも言われたんじゃない?麦野の真似なんてしなくていいって。結局、私もそこんとこは同意見な訳よ』

並木道の側を八十九年モデルのブースタが駆け抜け、枯れ葉の絨毯が捲れ上がる中フレンダは思う。
確かに自分は麦野に対し恐怖と好意が半々、アイテムに対する所属も利害と愛着の半々だったはずなのにと。

フレンダ『……一番年下の絹旗に頭張らせてるのはほんと情けないけど、それでも何もかも一人で背負い込んでるみたいな顔されるのは勘弁して欲しい訳よ』

絹旗『別にそんなつもりじゃ超ないですよ?ただ……』

フレンダ『ただ?』

絹旗『先に断っておきますけど、私は浜面にどうこうは全くないですよ』

フレンダ『………………』

絹旗『また“四人”に戻った事に少し違和感というか……超落ち着かないんですよ』

フレンダ『絹旗……』

絹旗『……あーもう。だからあんまり素とか超出したくないんですよ。あんまり内面見せるとかリーダーとして超どうなの?って話じゃないですか』

そこでようやく絹旗はほうっと一息つくようにしてかぶりを振った。
気心知れたフレンダが相手では、本音を話さなければいつまでも食い下がるだろうと秤にかけた上での話である。

絹旗『わかってますって。もういなくなった人間の事こんなにウジウジ考えるとか超ナンセンスだって話』

フレンダ『………………』

絹旗『一番引きずってるのが他ならぬ私自身だなんて超格好つかないじゃないですか。あまりにも』

降り注ぐ木の葉を遠くを見るような眼差しで仰ぎ見ながら絹旗は語る。
今まで空席だった場所に入って来た新入りに対し絹旗なりに思う所があるのだろう。
組織運営を任され三人での新体制から早二ヶ月の時が経ち一つの季節を越えて尚……

絹旗『捨てられたのと超変わらないって言うのに……一番大人になりきれてないのは私自身だなんて』

絹旗もまたどこかで麦野の影を探していたのだ。




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