過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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作者
◆K.en6VW1nc
[saga]
2011/09/25(日) 16:38:26.34 ID:LC5MmfkAO
〜00〜
麦野「……で、映画館と」
上条「ああ、ここ最近インデックスに付き合った機動少女カナミン見たのが最後だろ?」
麦野「でもあんたが選ぶ映画って絹旗ほどじゃないけど当たった試しがないのよねえ」
上条「そりゃあお前が恋愛映画に五月蠅いからだろ?」
麦野「そういうあんたはこだわり無さ過ぎ。って言うかムードが足りなさ過ぎ」
訪れる夜、忍び寄る影、押し寄せる闇も知らぬまま上条と麦野はシアターホームの前に佇む。
絡ませる指、繋いだ手、組んだ腕、寄せる肩、分け合う体温。
上条「上条さんは男だからそういうの今一つピンと来ねえんだよなあ……だって」
麦野「だって、なに?」
七夕の日に契りを交わした冴えない怠け者の彦星と気性が荒くエゴイストな織姫。
されど流れぬ星の下巡り会い結ばれた二人の行く手を阻めるものなど居はしない。
無敵の盾を右手に宿す少年と、最強の矛を左手に秘めた少女の前には運命すらも道を開ける。
上条「――俺達、映画に負けねえくらい好きあってんだろ?」
そこで上条が麦野の腰に右腕を回してヒョイと抱き寄せ――
麦野「……恥ずかしい事言うの禁止!!」
突然の事と言葉に詰まった息の行方さえ見失った麦野を、一年間で五センチ背を伸ばした上条が支える。
高飛車で、傲慢で、我が儘で、やたらプライドが高く、欠片の可愛げもない上条だけのシンデレラを
麦野「――わかった、わかったわよ!つべこべ言わずに私を引っ張ってきなよ……ついてってやるからさ」
上条「――おう!」
指で弾かれたコインの裏表のような二人。神が下す運命(こたえ)すらはねつける上条。神からの贈り物(ふこう)をも突っぱねる麦野。
頼りない胸の内を時にさらけ出しながらも殴りつけるようにそれを支え、いずれかが迷えばいずれかが手を引き共に歩む。
上条「それじゃまあ……行こう!行くぞ!!行くぜ三段活用!!!」
死に至る病は絶望であると説いたセーレン・キルケゴールはかく語りき。
『人生は正答ある問題ではなく、経験の積み重ねが続く現実である』と。
麦野「わっ!?当麻待っ……」
科学と魔術の交差する物語(げんじつ)は長く険しい。されど二人に絶望(げんそう)など必要無い。
上条「――来いよ!沈利!!」
麦野「――うんっ」
互いという、ダイヤモンド(えいえん)に勝る地上の星(きぼう)が二人を照らす限り――
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