過去ログ - ゆきあつ「め、めんま…?」
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69:1 ◆BycwRokz6k
2011/08/17(水) 23:31:38.56 ID:tZbsLeRR0
うおお・・・ごめん・・・
ちょっと熱中症もどきにかかってパソコンにさわれなかった
みんなありがとう!!!


「うおっし!じゃあ前起きも終わったことだしー!
朝飯にすっかーイエーイ!!」
久川の大きな手が大きな音を鳴らす。
「うーわーーい!」
めんまも嬉しそうに小さな手で音を鳴らした。
しかし、そこで安城が気まずそうにひとこと。
「・・・あたしもう食べてきたんだけど・・・」
「え?」
次いで、鶴見。
「私も・・・」
「え?え?」
「え?だ、だって待ち合わせ八時でしょ?普通食べるじゃん・・・」
「ま、マジかよー!せっかく皆のコメ持ってきたのによー・・・」
「こ、コメって・・・」
久川ががっくりと肩を落としたまま、遊び道具やらなんやらがたくさん重なっている所を指差す。
「うわ、ほんとのコメじゃん!何してんのよ!どう食べるつもりだったわけ?」
久川と安城の漫才のようなやり取りが始まった。・・・なんか、相変わらずだな。
「買うにしてもこう・・・なんかあったでしょ」
「えーー・・・」
じゃあ俺だけじゃん、としょんぼりする久川。しかし。俺も久川同様、まだ朝飯を食べていない。
「俺、まだだ。朝飯。」
「えっ!?」
そして宿海。
「・・・俺も」
「うおーっ!!さぁすが!男どもはよくわかってるなー!」
「めんまもー!めんまも食べてないよぽっぽー!」
ぴょんこぴょんこ跳ねるめんま。当然ながら久川は気づかないが、めんまはそれでも尚言った。

「・・・っていっても、お米がこの状態じゃあね・・・」
鶴見が呆れた声で言った。
めんまは久川の腕にしがみつくのに飽きたのか、宿海の近くに移動してきた。

「ねーねーじんたん、じんたんはおかず何がいい?」
「は?お、おかずう?」
宿海のその声に、全員が宿海に注目する。
「めんまはねー!めだまやきがいいの!あ、でもねー、ハムもすきー!」
にっこり笑うめんま。
・・・なんだよ。宿海の朝ごはんのおかずなんてどうでもいいだろうに・・・
俺はめんまの横に移動して話す。
「そうか。じゃあめんまには今度ハムエッグ作ってやるよ」
「ええ!ほんと!?」
ぎょ、っとしたような3・・・いや、4人の目線も気にせずに、俺はめんまと会話を続けた。
「あ、こがしちゃだめだよ!こげはねーいけないんだって!うん!・・・体に悪いんだよ!ね、じんたん!?」
ぐるっと宿海に顔を向けるめんま。宿海は少し体をのけぞらせながら、
「お、おう・・・苦いしな」
等と間抜けなことを言った。
「ちーがーう!にがいけどー・・・うーん」
めんまの言葉が聞こえない3人にとっては、何がなんやらさっぱりだろう。
ひょこひょこと目を丸くさせながら移動してきた久川が、俺と宿海の顔を交互に見る。


そして、俺と宿海の間に空いた、1人分のスペースをまじっと見て、ほっと笑ったのだ。

「やっぱ・・・めんま、いるんだな・・・」

瞳を潤ませた久川を見上げて、めんまは柔らかく笑った。
めんまのかける言葉が久川に届かないのと同じように、めんまのその笑顔を久川が見れなくても。





「うん。」

そう言ってめんまが伸ばした白い手を、久川は知らない。

「いるよ、めんま。」

そのめんまの声は、久川には聞こえない。
久川の目線は、めんまが本当に居る場所とは少しずれたところに向かっている。


それにめんまは、少しだけ―――、寂しそうに、困ったように。
また、笑った。


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