15:LX[saga sage]
2011/07/10(日) 20:10:31.61 ID:fFR+B6no0
月日は流れ………
「すみません、わざわざお越し頂きまして」
「いえ、とんでもございません。うちの子が何か……?」
ここは東京のとある小学校。
職員室に一人の「母親」が呼ばれていた。
「いやいや、ご心配するような事ではありませんから。成績も良いですし、体育もまずまずというところ、問題はありません」
「ありがとうございます」
「いやいや、ご家庭の教育方針が宜しいからでしょう。お母様を始め、いろいろと御苦労されていると伺ったことがありますので」
「お母様」のところで「母親」の顔がわずかに動いたようだったが、注意深く見ていない限りわからない程度のものであった。
「ところでどうでしょうか、最近はご両親はこちらに?」
今度は「母親」の顔が明らかに曇った。
「はぁ、忙しいのでしょうか、ちょっとここしばらく戻ってきておりません。それが何か?」
「実はですね、先日の作文の時間にですね、書かれたものがこれなんですが……」
それまでのにこやかな顔が、少し難しい表情になった担任の先生が彼女に作文用紙を渡す。
読み始めた「母親」の顔がみるみる厳しいものになった。
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