過去ログ - 新・学園都市第二世代物語
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187:LX[saga sage]
2011/09/03(土) 20:16:17.80 ID:SctCF8BU0


当麻がまじめな顔で答える。

「すまん、まだしてない。ただな、いいか麻美? 一麻には現に能力の発現が認められているんだよ? 

仮に一麻の能力がまだ軽微なものだったとしたら、今のAIMジャマーでも装着すればとりあえずはクリア出来るかもしれない。

でも、こいつはこれから成長期に入る。だからAIMジャマーだって、単なる一時しのぎにしかならないかもしれない。

もう、後戻りは出来ないんだ。

『パーソナルリアリティ』だっけ? それが正しいあり方を知らないことで、おかしな形で出来上がっちゃったらどうする?

正しく導く方法があるんなら、それに沿ってこいつの能力を伸ばしてやるのが、俺たち親の責任じゃないのか?

そして、もう一つの場合。もし能力が強力でAIMジャマーでは対応出来ないレベルだったら、もう東京へ戻ることは難しくなる。

一刻も早く、きちんと正しい方法で能力を制御するやり方を覚えさせなければ、周りも本人も不幸になる」

当麻はゆっくりと説明する。半分は木山先生が先に説明したことなのだけれど。

「……」

麻美は沈黙した。



「お父さん……、ぼく、もうおばちゃんのところへは戻れない……のかな?」

とまどいを隠さずに一麻が文句を言う。

「それはテストの結果次第だよ?」

再び、当麻と一麻が言い合いを始めた。



「そんなのやだよ。お母さんと一緒になるのはいいけど、おばちゃんのところに帰れないのはやだよ」

「出れない訳じゃないぞ? 問題を起こさなければ、ちゃんと申請すれば出入りは出来る。夏休みや冬休みは戻れるしな」

「う……」

「要はな、一麻。お前が産まれながらにして持っていたその超能力を自分できちんとコントロール出来るかがキモなんだよ?

その超能力がたいしたことのない、可愛らしい物であったなら殆ど問題ないと思うんだ。

だけれど、もし、その力が結構強かったなら、それをお前がコントロール出来なかったらなら、お前は歩く爆弾みたいなものだ。

例えば一麻、おまえが朝の電車に乗って学校に行く途中でいきなり電撃を放っちゃったらどうなる?」

「そんなことしないよ!」

「そうだな、父さんもお前がそんなことをするような子じゃないことはよくわかってる。

でもな、コントロール出来なかったんだろ? 

おまえ、この間ゲーム機を壊しちゃったんだろう? 

学校の非常ドアを動かしたんだろう? お前自身は、そんなつもりは全くなかったのに、な?」

「……」

一麻も黙った。



再び、母・麻美が口を開く。

「一麻、あなたは電撃使い<エレクトロマスター>なのですか? でも私はあなたの生体電流に大きな変化は感じ取れないのですが?」

「そんなこと言われても、ぼく、わからないよ」

少しいらつくように、一麻が口答えをする。

まさに、その『わからない』ことが問題なのだ、が。



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