過去ログ - 新・学園都市第二世代物語
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196:LX[saga sage]
2011/09/04(日) 19:54:52.90 ID:jwn08RCA0



ざっと目を通したカエル顔の医者は、穏やかではあるが真剣な眼差しを当麻へ向けた。

「上条くん? 君はこの子をどうしたいんだい?」

「いや、ぼくがどうしたいと言うより、一麻がどう考えているかを……」

例によってはっきりしない答えをした当麻を、カエル医者は見すえて強い言葉で彼を諭すように言った。

「それは少し違うような気がするね。

『子供の意見を尊重して』、一見、物わかりの良さそうな親に見せているが、単に決断から逃げているだけだよ?

『子供がそう言ったから』と、子供に責任を押しつけているだけじゃないのかい?

親たる君の考えをぼくは聞いているんだがね?」

当麻はぐうの音も出ない。

(先生の言うことは、確かにそうかもしれない。でも、本当にオレの意思でコイツの人生を決めてしまって本当にいいのか?

仮にオレが決めるにしても、コイツの考えも一応は聞いておく必要があるだろう?) 



しかし。

「私は、この子と一緒に暮らしたいと思います」

「ほう?」

当麻がグダグダ考えているうちに、麻美がさっさと自分の意思を述べてしまった。

「お、おい麻美……」

「さて、お父さんは煮え切らないから、先に一麻くん、君はどうかな?」

当麻が頭の中で考えているうちに、事態はどんどん進んで行く。

既に、カエル医者は次に一麻の意見を尋ねている。

「……わかりません」

「うん。どうわからないのかな? いや、決まらないのかな?」

「ぼくは、お父さんと、お母さんと一緒に暮らしたい、です。でも、東京の美鈴おばちゃんとも別れたくないんです。

クラスの友達とも別れたくないし……どうすれば」

「そうか。なるほどね。きみの考えはわかったよ」

優しく答えたカエル医者は再び当麻を見すえて言う。

「それじゃあ上条くん、ぼくにどうしたらいいのか、考えておいてくれるかな?」

当麻は今度ははっきりと答えた。

「わかりました。それで、あの、お返事はいつまでにすれば良いでしょうか?」

少し考えてカエル医者は答えた。

「そうだね……AIMジャマーを作ることを考えると、明日の朝10時までに連絡が欲しい。遅くとも夕方には出来上がるだろう。

ああ、もちろんこのまま学園都市に残るのならばAIMジャマーはいらないから、その限りではないね」




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