209:LX[saga sage]
2011/09/10(土) 20:12:19.95 ID:h6rBEIOY0
「お姉様<オリジナル>には内緒ですからね? そうだ、当麻さん、ちょっとこれ、見て頂けます?」
がさごそと袋を開け、帽子を被る美子。 なかなか可愛らしい。私服のセンスは美琴の機能優先型とはまるで違う。
「お、おう?」
独身だから、ファッションは美琴より若いものを選ぶのかなぁ……等と考えてしまう当麻であるが。
「あたし、お姉様<オリジナル>の影じゃないですか?
だからいつもお姉様<オリジナル>と同じファッションでないといけないんですよ……。
滅多にこういう服着れないんですよ? 似合います?
そうそうそれで、今日はアルナージュが店内改装記念の全品半額セールでしたので朝から並んで、エヘヘ♪」
(あーそういうことか、しかし、美琴には言えねぇな)と納得する当麻。
一方、瞬時に美子の言葉に食いついたのは琴子である。
「ええっ? 10039号、どうしてそれを皆に教えなかったのです!?」 声が少し高くなる。
「教えたらあなたも絶対来るでしょう? ライバルは少ない方がよいかと」 ふふんと鼻で笑うかのように言う美子。
「ひどいです。ならば貴女にはもうユーノ・ディエールの新製品先行試食会の案内は流しませんから!」
よろしい、戦争だ! と言わんばかりに琴子が声を張り上げる。
「そんなこと教えてもらわなくても結構です!調べればわかりますし!」
「あら、わたし最近いいお店を新たに見つけたのですけれど、そこは13577号と行くことに致しますわホホホ」
ジャブの応酬だなー、と当麻は二人のバトルを眺める。
が、周りを見渡すとやはり殆どひとはいないものの、まだ開いている1つの窓口にいるお姉さんの眉間にしわが寄っているのが見えた。
(まずい) 当麻は口論絶好調の美子・琴子の傍に寄り、二人をなだめようと
「まぁまぁ二人ともこんなところでみっともないから『当麻さんは!』『黙ってて下さい!!』……」
……即答速攻大否定、であった。
その脇で、壁に手を突き、思い切り黄昏れている1人の妹達<シスターズ>。
「……バーゲンセールのために、そしてわたしは2時間もオフィスで説教を……ぶつぶつ」
それはスネークこと17600号である。
「情けないですね、スネーク?」
声を掛けられた17600号がキッとそちらを向く。
「12500号?」
12500号と呼ばれたミサカが入ってくる。
「お久しぶりです、上条当麻さん。私は東京の科学技術振興財団におります御坂美雪(みさか みゆき)こと検体番号12500号です。
前回、お名前を頂戴した時以来ですから10年が過ぎましたが、お変わりありませんか?」
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