266:LX[sage saga]
2011/09/24(土) 20:16:13.06 ID:8UQIM93d0
「すこ〜し苦しいので、離れてくれると当麻さんとしては嬉しいのですが」
「……ミサカが傍にいるのはキライだと?」
そういうと、彼女は当麻の足から降り、少し間を空けて当麻の右隣に座り直し、斜めに背を向ける形になった。
「そんなことはないですが?」 何を拗ねているのかと返すと、麻美はくるっと回れ右をして 少し照れたようにはにかみつつ、
「それでは許可が下りたのでミサカはもっとお側に」 そういうと今度は堂々と彼に馬乗りしてしがみついてきた。
「お前、今日はちょっとおかしいぞ?」
美琴はストレスが多い職場のせいか、飲むと絡みがちになるタイプだが、麻美はやたらハイになるタイプなのかな、と当麻は思う。
「おかしくはありません。ずっと会いに来てくれなかったので、ミサカはとても嬉しいのです」
しがみついたまま、当麻の耳元で秘めやかな声でそうささやくと、彼女はしなやかな指で愛しげに彼の髪を撫でまわし、濡れた目を向ける。
「そ、そうなのか」
「あなたは、ミサカに会うことが嫌なのですか」
麻美は身体をずらし、当麻の傍に座り直すと、コニャックの入ったグラスをあおり、飲み干した。
「嫌なわけがないだろう?」
その返事にキッとふりかえった彼女は今度は当麻の胸に倒れ込み、もつれ合った二人はソファに倒れ込む。
「では、どうして、なぜ、このミサカに会いに来てくれなかったのですか」 か細い声で麻美がなじる。
「こらこら、酒グセが……」悪いぞ、と言いかけたが、暖かい液体が胸に垂れてくるのを感じ、当麻は黙り込んだ。
「いや、すまなかった」 病院勤めだからか、かつての「短髪」と言われた頃とさして変わらないショートの髪を優しく梳く。
「このミサカには、あなたしかいないのに。 悲しい、寂しい」 髪を梳かれながら、彼女は胸に顔を埋めたままつぶやく。
「……」
彼女は少し身体を上に滑らせ、頭をほぼ同じ位置に持ってきた。
二人の浴衣は前が乱れ、肌が直接触れあうようになる。
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