304:LX[saga sage]
2011/10/09(日) 19:30:34.65 ID:X599FlHd0
すっかり日も落ちた秋の夕暮れ。
「一麻、おまえ、そういえば宿題はどうなってるんだ? 大丈夫なのか?」
ふと気が付いたように当麻が聞く。
「今から帰れば十分出来るよ? だいたい1時間あれば出来ちゃうもん」
問題ない、と言う感じで一麻が答えてくる。
「お父さんに似なくてよかったですね、と母は安心しました。一麻は私に顔が似ただけではなく、頭も似たようですね」
ふっふっふ、と含み笑いをしながら、さすが我が子、とばかりに軽く一麻の肩をぽんぽんと叩く麻美。
「そ、そうですね、そこはお父さんに似なくて本当に良かったですのことよ……」
出来の良い息子を持ったことを喜ぶべきなのだろうが、かつての自分を思うと、逆に自分が情けなくなる上条当麻であった。
「それでお前、仕事はどうなってるんだ?」
当麻が麻美に尋ねる。
「わたしは明日の夜勤からスタートです。今日は休みですから大丈夫です」
問題ない、という顔で麻美は答える。
「そうか、じゃぁゲートまで一緒に行こうか。美鈴義母さんが迎えに来てるはずなんだ。久しぶりに顔を見せてやれよ?」
どうだ?という顔で当麻が麻美に問いかける。
「私はかまいません」
「え、美鈴おばちゃん、来てくれるの?」
一麻が当麻に驚いた顔で聞く。
「ああ、さっき連絡した。ゲートに6時。タクシーで行って、出て10分前くらいってところだ。ちょうど良いんじゃないの?」
三人はタクシー乗り場に着き、荷物をトランクに入れてタクシーに乗り込む。
「お母さん、うちに来れば?」
一麻が爆弾を投げた。
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