486:LX[saga sage]
2012/01/22(日) 21:16:46.57 ID:YlqCPHyk0
――― 激痛が足に走った。
自分の足が吹っ飛んで行くのが見える。上から何かが降ってきた? いきなり頭に重い衝撃が来て、視界が消えた。
――― スコープに捉えた目標に向けて、ライフルを撃ち込む。
その直後、閃光と爆音、そして熱い金属が体中にねじ込まれて痛さのあまり気が遠くなる。
――― 目の前で爆発が起き、自分の身体が高く宙に浮き、紅蓮の炎が自分を包む。熱い! と思った瞬間、意識は飛んだ。
――― まわりには、死んでいるミサカが何体もあった。私が最後のミサカ。
ふいに目の前に何かが飛んできて、いきなり世界がぐるっと廻り、目の前が真っ赤になった。熱い液体が顔にかかる。
あれ、あれは誰……頭がない? 直後に、音のない、闇の中へ。
――― 赤い目をした、白い髪の男が、口をゆがめながら「さーて質問です」と話しかけてくる。
遠くに聞こえるその声に何か言おうとしても、思うように口も身体も動いてくれない。
不意に何かが右肩の傷口に触れた。
激痛が走ると同時に、胸が、心臓がぐわっと膨張し、身体じゅうが裂ける感触の後、世界が消えた。
――― 地面に叩きつけられ、わたしは息が出来ない。
いつもの、白い髪の、赤い目をした怪物が何か言っている。
「オイ……この場合、実験ってなァどォなっちまうンだ?」
息が苦しくて、身体のそこここには激痛が走り回り、わたしは何も答えられない。
――― 離れろ ―――
あ。
――― 御坂妹から離れろっつってんだよ! ―――
ああ。
その声は。
「あなた!」
御坂妹は飛び起きた。
1002Res/1293.21 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。