507:LX[saga sage]
2012/02/05(日) 20:18:59.83 ID:wkzQzq6H0
そして、およそ1時間後。
「ははは、どーしたとーまクン、参ったならまいったと言いたまえー。この旅掛ぇー、決して無理強いはせんぞーぅ?」
相当御機嫌なのは御坂旅掛。
「はは、み……さか……さんって、強いですね、うー、ふ」
かなり青い顔になっているのは上条当麻。
そして、ソファにひっくり返っているのは御坂美琴。真っ赤な顔で荒い息を吐き、少し苦しそうに寝ている。
「あーらー、ちょっと残しちゃったわねー。高いお寿司だったのにー。あー、もったいなーい。冷蔵庫にいれとこっかー?」
こちらもかなり出来上がっている御坂美鈴。
彼女の手元もかなり怪しいが、食い散らかした寿司をしまおうと考えられるだけ、まだ余力があるようだ。
「で、だ。上条、くん?」
「なん、です。か?」
「美琴、はどうなんだ? いや、どう、したい?」
「は、はい」
当麻は青い顔を上げて、旅掛を見る。
「僕には、もったい、ないくらい、の、女の……子です」
「ほう」
「正直、ほんとに、いいのか、とも、思い……ます」
「だけど、あい、つは、僕を……だから、僕も答えなきゃいけない……と、思うんですよ」
「む……」
旅掛は黙ったまま、たどたどしくしゃべる当麻を見ている。
「僕は……でも、まだ、この先が、全然決まって……ません」
「……」
「僕は……あいつを、幸せに、あいつの、その……うーん、世界を、護ると、決めて、ます」
「……」
「学生でした、から、それで……良かった。でも、社会人に、卒業したら、どう生活するのか……見えてません」
「どう食っていくのか、ちゃんとした、人間になって、こそ、あいつに、ふさわ、しい男に、ならなきゃ、なって、初めて、僕は……」
「ふむ」
「すいません。ちゃんと、独り立ち出来たら、したら、僕は」
当麻はぐらぐらしながらも、精一杯しゃんと背を伸ばした。
「きちんと、改めてご挨拶、に、参ります。彼女、に結婚、を申し込みます」
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