64:LX[saga sage]
2011/07/24(日) 20:17:37.40 ID:oXRuuFI20
「えぇー? ちょっとやだ、上条さん、いらしてたんですか? あは、そ、その、こんな格好ですみませーん」
キッチンで奮闘していた佐天涙子がエプロン姿のままでバッとお辞儀をする。
「ごめんなさいね、佐天さん、ちょっと麻琴を驚かせようと思って……」
「ほほほ、ごめんなさいね。すこしだけれど、おつまみと飲み物は持ってきたのよ?」
「すまん、佐天。悪い。いきなり来ちゃってゴメン」
口々に上条家の3人が言い訳をする。
「いえいえいえ、とんでもないです。散らかっててお恥ずかしいですけれど、ちょっと適当にお座りになってて下さいな。
ほら、利子! あんたも手伝いなさい! テーブルに椅子並べて、それやったらこっち来て、お皿出すの手伝って!」
佐天涙子が娘・利子に矢継ぎ早にあれこれと指示を出す。
「うん!」
上条当麻にしがみついて離れない麻琴を横目で見ながら、佐天利子が忙しく動き回る。
その姿を母・佐天涙子はめざとく見ていた。
(うーん、あの子は、やっぱりお父さんがいるのは羨ましいのかしら……)
「ほら、利子ちゃんがバタバタしてるんだから、お前も少しは手伝いなさい」
「やだー、パパのそばにいるの!」
麻琴のアタマをごしごし撫でていた当麻が、しがみついて離れない麻琴をたしなめる。
(うーん、やっぱり利子ちゃんはしっかりしてるわねぇ……悔しいけど)
我が娘・麻琴と佐天利子とを見比べて、美琴は利子の成長ぶりに感慨を覚えていた。
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