過去ログ - 新・学園都市第二世代物語
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738:LX[saga sage]
2012/05/27(日) 19:43:53.28 ID:IGkAb8mz0

「どうだって?」

「全く問題なく、順調に育っているとのことです」

「そうか。気をつけろよ?」

「もちろんです、あなたにも責任はあるのですから、とミサカはすこしせり出してきたお腹をあなたに見せつけます」

「いや、それはよくわかってるし」

上条当麻と御坂妹の二人は、聖ルカ病院からの帰り道をゆっくりと歩いていた。

「少し残念なお知らせがあるのですが」

「なに?」

「来週から、定期診断で検体番号12500号が来院するそうなのです。今日先生から連絡がありました。

断続的ですが、およそ10日間は彼女に接触する可能性がありますので、ミサカは病院はむろん、外へも出れなくなります」

「へー。12500号って、普段はどこに?」

「今年初めの情報では、検体番号12500号は千葉県習志野市に住み、東京の大学に通学しているようです。……あなた、彼女に興味が?」

かすかに嫉妬の色を見せた目で当麻を見る御坂妹。

「興味が、って、そりゃそうだろ? 俺は妹達<シスターズ>のほんの一部しか知らないし、会ったのだってお前とバイクの10039号と、えーと、病院にいる……」

「それは検体番号13577号のことですね?」

「そうか?……その子入れて……たった3人じゃないか?」

(かわいそうに、検体番号19090号は忘れられているのですね)

くす、とかすかに笑った御坂妹は、ふと悪戯を思いつく。

「なんなら、呼びましょうか? ネットワークであなたが妹達<シスターズ>に会いたがっている、と言えばたちどころに数千人単位で集結すると思いますが」

「止めてくれよ、冗談じゃないよ、数千人の女性に取り囲まれるって、そりゃ恐怖だよ」

あわてて手を振り、早口で否定する当麻を見て面白がる御坂妹は、皮肉っぽく二の矢を放つ。

「そうでしょうか? 毎日違う妹達<シスターズ>と会っても数年は保ちますよ? 素晴らしいハーレムのような気もしますが?」

「じゃお前、数千人の男に取り囲まれてみたいか?」

「……前言を撤回します。わたしは、あなたがいてくれればいいのですから」と言って、彼女は当麻の腕を取りしなだれかかる。

「こらこら、暑いからそうくっつくなっての」



マンションの前。

ピタリと御坂妹の足が止まる。

「どうした?」

「お姉様<オリジナル>が、いらっしゃいます」

「ホントか?」

くっついていた二人は少し離れ、緊張した面持ちでマンションの入り口へと角を曲がる。



「お帰り。あんた、元気そうで良かったわ」

固い表情の美琴が、マンションのエントランスに立っていた。



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