944:LX[saga sage]
2012/12/02(日) 20:37:07.93 ID:fLg29DFl0
私は、妹達<シスターズ>を守る為に、甥っ子の一麻を守る為に、
そしていつか産まれてくるだろう、私の子供たちの為に。
この街で、これから生まれてくる子供たちの為に、
夢と希望を胸に、この街にやってくる子供たちの為に。
未来ある、次の世代の子供たちのために。
……私は、この街で生きて行く。
私は理事会メンバーになって、力を持って、そして、みんなを守る。
とんでもないこの街を、私は変えたい。
いや、変えなくちゃいけない。
そう、絶対に変えてみせる。
それが、大人たる私の、未来ある子供たちへの責任。
……それが、超能力者<レベル5>学園都市元第二位、超電磁砲<レールガン>たる私、御坂美琴の責務。
自分の知らないところで起きたこととはいえ、2万人ものクローンを産み出し、そしてその半分の1万人を殺してしまった、私の責任。
それが、姉<オリジナル>である私が送る、私の代わりに無惨に死んでいったクローンたちへの、せめてもの手向け。
そうよね、未来(みく)? 美子(よしこ)? 琴江(ことえ)? 琴子(ことこ)?
……そうよね、麻美(あさみ)?
あ、それから美子、あんたは私の影役だから、いろいろこれからやってもらわなきゃいけない事が沢山あるから。
――― 頼んだわよ ―――
「美琴、綺麗だよ」
「ありがと。お父さん」
「美琴ちゃん、しっかりね」
「はい。お母さん」
「御坂家の皆様、それでは式場の方へ、よろしゅうございますでしょうか?」
「はい、宜しく御願いします」
美琴、いいわね?
あなたの人生は……今、決まったのよ。
(第二部 完)
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