過去ログ - まどか「わたしが、わたしたちが、魔法少女だ」
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(北海道)
[saga sage]
2011/07/25(月) 13:09:22.44 ID:Q1HPZ14X0
さやかは結局一人で街を徘徊していた。ほむら、まどかは魔法少云々。仁美は習い事かんぬん。他の友人たちとはどうにも腹を割って話せないから、こう憂鬱な時にまで一緒に居たくはないようだ。先ほども何人かに会い、途中まで交流していたが、結局途中で抜けてばかりとなった。
さやか「ちぇっ・・・・・・なんだよ皆。折角の休みだっていうのにさっ」
かと言って責める気にもなれない。仁美はもとよりだが、ほむらがこれまでどれだけの苦境の中で苦しみ続けてきたのかを知っているからだ。だけど、だからこそあんなことが在った次の日には日常に回帰すべきだとさやかは思うのだが・・・・・・しかしそんなことを考えていると、自分が既に日常から逸脱した存在だとどうしても心に彫られる――思考を止めた。妄想までもが、席巻してきたからだ。・・・・・・汗が噴き、立ち眩みがした・・・・・・地面を踏んでいる心地が、しばらくしなかった。
さやか「――・・・・・・あれ?」
視線の先に、大きなボストンバックを持った少女がいる。何処かで見た、触覚のような、一本だけ先の丸まった頭頂の髪の毛が上下に揺れている。その少女は、喫茶店のショウケースに張り付いていた。
さやか「・・・・・・かずみ?」
昨晩会った魔法少女だ。不思議な雰囲気の魔法少女・・・・・魔法少女というのが、さやかの心を落ち着かせた。
さやかは彼女に走り寄った。
さやか「おーいかずみー」
しかし、返事がない。街で見掛けたら声を掛けろと言ったのは彼女の方なのに・・・・・・。しかし、このアホ毛は一体どうなっているのか。今日はそれほど風が吹いていないというのに、どういうわけぴょんぴょんと跳ねているではないか。さやかはこっそりと近付いて、それを抓もとうとしたが、逆に手にしっぺ返しを受けた。
さやか「ちょっ、何そのアホ毛、生きてんの!?」
かずみ「――あ、さやか!」
さやか「よぉかずみ、やっと気付いたか・・・・・・それよりも、ちょっと聞いて良いかな?」
かずみ「へ?」
さやか「・・・・・・そのアホ毛、どうなってんの?」
かずみ「え?あぁこれ?これねー、魔女見つけるときのセンサーなんだー!」
さやか「いや、絶対意思持ってんでしょ!あたし触ろうとしたらぺって叩かれたけど!?」
かずみ「髪の毛がそんなことするわけないじゃん。そんな見え透いた嘘でわたしを騙そうとしているの?さやかって馬鹿だねー」
さやか「ば――まぁいいわ・・・・・・寛容なさやかさんはショウケースに張り付くお子ちゃまを許してあげるわよ・・・・・」
かずみ「なっ――み、見てたの・・・・・・?」
さやか「おうばっちり。てか、だからあんたに近寄ったんだけどね。ところでなんだい?このあたしを無視してまであんたの心を捉えるほどのトランペットでもあったのかい――って、なんだこれ、バケツパフェ!?こ、こんなものがこの街にあったなんて・・・・・・き、気が狂ってやがる・・・・・・あんた・・・・・・もしかしてこれが食べたいの・・・・・・?」
かずみ「・・・・・・うん。でも、お金がちょっと足りなくて・・・・・・下ろそうにも、友達が管理しているからさ・・・・・・わたしだったら、その日の内にご飯で全部使っちゃいそうだから、へへっ」
さやか「う、うぅんそうかぁ・・・・・・そりゃぁ、災難ですなぁ――ところでかずみ、今いくらくらい持ってるの?」
かずみ「・・・・・・五百円」
さやか「それじゃぁ無理だよなぁ・・・・・・バケパフェは――よ、ニ千円!?しょ、商売する気ないだろこれ製作者出てこいよ・・・・・・喫茶店の範疇を越えてやがるぜぇ・・・・・・――よしっ。このクレイジーに免じて、かずみ。残りはあたしが出してやる!」
かずみ「え――さやか本当!?」
さやか「おう!なんかもうこの舐めた商品見てたら店に一泡吹かせたくなったわ!絶対完食しろよ、かずみ!」
かずみ「――うん、任せて!食べ物を粗末にする人は無事にエンドロールを向かえられないんだから!」
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