過去ログ - まどか「わたしが、わたしたちが、魔法少女だ」
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54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)[saga sage]
2011/07/26(火) 15:34:29.13 ID:mgFu9zsV0
かずみ「――ごちそうさまでした」

さやか「なんで人がおやつ食べるの見るだけでこんなに神経使わないといけないのよ・・・・・・」

かずみ「えへへ・・・・・・でも、最期の方はなんかもう癖になってた感じ?」

さやか「聞いてねーよ・・・・・・!」

かずみ「さやかも今度食べてみなよ。案外はまるかも」

さやか「絶対に嫌よ!」

かずみ「えー」

さやか「えーってあんたねぇ・・・・・・」

かずみ「えへへ・・・・・・」

さやか「・・・・・・」

かずみ「・・・・・・」

 二人を涼風と日差しが包む。流れる沈黙を破ったのは、かずみだった。

かずみ「友達と、あすなろのデパートで買い物したな。あのときは、何でも好きな物買えって言われて吃驚したけど」

さやか「・・・・・・」

かずみ「記憶を失って初めての遊んだ思い出、かな?あのときは流石に納豆生クリームのクレープなんて食べなかったけど・・・・・・それでも、洋服を見たり、友達の買い物する姿を見るのは・・・・・・楽しかった記憶」

さやか「友達・・・・・・」

かずみ「うん。わたしと、海香とカオル、みらい、里美、リコ、サキでプレアデス聖団ていう魔法少女のチームを結成していたんだ。星座と、神話の七姉妹に準えてね」

かずみ「悲しいことや楽しいことがたくさんあって、それでも二人と、みんなが居てくれたからわたしは、生きてこれた」

かずみ「だけど」

かずみ「みんな・・・・・・殺された」

 かずみ声調は穏やかだ。それから、くすりと笑い、さやかの体が強張る。

かずみ「その街に来たソウルジェムフィリアの魔法少女に、みんなね・・・・・・」

さやか「そんな・・・・・・!」

かずみ「・・・・・・だからわたしは魔法少女殺しを許せない・・・・・・みんなを殺したわたしたち魔法少女の敵。何が在っても、どんな理由があろうとも、魔法少女殺しだけは絶対に許さない・・・・・・!」

 かずみは俯き、体を震わせて言う。膝の上に置かれた握りこぶしが目元まであがる。かずみは立ち上がり、赤い瞼を笑みで歪めて、さやかに振り返った。

かずみ「安心してね、さやか。この街に居る魔法少女殺しは必ずわたしが排除してあげるからさ」

さやか「あ・・・・・・うん、ありがとう・・・・・・」

さやか「そんな話させてごめんね・・・・・・あの、気分転換にさ、中、行かない?あたし、リボンとかちょっと欲しいんだよねぇ〜」

さやか「かずみにも、何か買ってあげるよ――あっ、でも、流石にあんたの友達みたいな大盤振る舞いは出来ないけどさ・・・・・・」

かずみ「――ううん、そんなの良いよ――あっ、そうだ!リボンが欲しいなら、へへっ。わたしがさやかに買ってあげる!あんまり高いのは無理だけど・・・・・・」

さやか「ん?あぁいやぁ良いよ別に」

かずみ「遠慮しないで!ほら、行こう?」

 ――何はともあれ、彼女の気分が晴れのは良かった。癇癪を起こされてはあの砲撃の餌食になるかもしれない。胸のしこりをもぎ取って、さやかは立ち上がった。考えたくないことは、考えるべきではないのだ。


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