過去ログ - 僕はいつだって卑劣だ
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[saga]
2011/07/15(金) 12:46:17.41 ID:yxq4fw1AO
 難解、複雑な科目を扱う授業は自然と重苦しい空気になる。
それに教師の厳格さ、課題の量、その他諸々の要素が加われば相乗してその空気は濃密になってゆく。
その空気が心地良いと思える人間も中にはいるだろう。そして重圧に押し潰されまいと自身を鼓舞する者も。
だがその時間は劣等生にとってはただの退屈な時間でしかない。
 持て余した時間をどう過ごそうか。多々良 鋼介の頭の中にある懸念事項はそれだけであり、授業についていこうといった素振りは全く見せていない。
頬杖をついて欠伸をすると鋼介は睡魔に誘われるままに机に突っ伏した。

「いっ──!?」

 直後、頬に走る激痛に睡魔は打ち破られた。

「お前放課後教員棟で居残りな」

 底意地の悪そうな笑みを浮かべて教師は鋼介の頬を掴む指に力を込める。
鋼介は口の端から涎が垂れそうになるのと痛みを堪えるのに必死だ。

「いひゃい! いひゃいいひゃい──!」

 じたばた手足を動かす鋼介を咀嚼するように眺めると、教師は満足げに教卓へと戻る。


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