27:ブラジャーの人[sage]
2011/07/15(金) 01:12:44.48 ID:WdcBs0Va0
夕食、風呂と終わらせて、リビングの明かりも消された黄泉川家。
一方通行はまだ濡れたままの髪で、自室のベッドに横になっていた。
一人になると、どうしても今日知ってしまった事実が頭の中を巡る。
打ち止めのロッカーに入っていたラブレター。何よりも番外個体から告げられたこと。
(なンで俺に言わねェンだ)
知らなかった。打ち止めがそんなにモテていたとは。
番外個体は全部断っていると言った。
しかし打ち止めも学校に通うようになり、自分とは違う場所で新たな人間関係を築いている。
教室で見た『気に入らない男子生徒たち』の顔が脳裏にちらつく。
もしも打ち止めに恋人ができたら…?
(そンなこと、あるわけねェだろ)
なぜか根拠のない自信があるにはあるが、まるでシーソーのように、
でも、まさか…という不安が浮き沈みする。
今日心に湧きあがった『妙な高翌揚感』はそのままに、ドロドロ、イライラした
感情が自分を満たす。
思考がぐちゃぐちゃにかき混ぜられていく。
こんな苦しみは初めてだ。
打ち止めを守るため、何度も死線をくぐり抜けてきた一方通行だったが、
そのとき味わった辛さや苦悩とは、種類が違うように思う。
「っ…クソっ」
ついにベッドから起き上がったとき、ドアがノックされた。
「あなた、起きてるー?」
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