7:ブラジャーの人[sage]
2011/07/15(金) 00:17:15.22 ID:WdcBs0Va0
「わぁ〜濡れちゃう濡れちゃうってミサカはミサっ…」
「うォ!?」
この曇天を見て大急ぎで帰宅したのだろう。洗濯物を取り込むために。
いつもの「たっだいま〜」も言わず学生カバンを持ったまま、打ち止めが
タオルと緑のジャージの間から突然現れた。
「……」
「………オカエリィ…」
「ただいま…ってミサカはミサカはそれよりもあなたが持ってるミサカの下着が
気になるんだけど」
「あっ、いやっ、悪ィ」
ぱっと手のひらをゆるめ、一方通行は銃を突きつけられた人質のようなお手上げポーズをとる。
そのまま落下したブラジャーはぱさりと音をたてて、自分の裸足の足の甲にかぶさった。
彼にしては本当に珍しく赤い頬でうろたえている。
「わわっ、とミサカはミサカは急いで回収!」
彼の足から拾ったブラジャーを背中に隠して、打ち止めは一方通行と
目を合わせられなくて床ばかりを見ている。
(うぅ〜〜ちょっと恥ずかしいなぁ。なんであなたはミサカのブラジャーを
じっと見てたのぉ!?)
状況を見れば一方通行が洗濯物を取り込んでいたのは分かるが、なぜあんな風に、
明らかに自分のブラジャーを凝視されていたのか。
打ち止めも年頃の乙女なわけで、恥ずかしくてどんな反応をすればいいのかわからない。
彼が何か言葉を発してくれるのを待っていたのだが、一向にその気配がない。
「??」
「……」
不思議に思って顔を上げると、一方通行は真剣な表情で打ち止めを見つめていた。
いや、正確には、打ち止めの胸を。
「ななな、…なに?」
思わず両の手で胸元を隠す打ち止めだったが、
その手にブラジャーを持ったままだったことを思い出し、またすぐに背中に手をやる。
「!な、ンでもねェ」
フッと視線を手すりの外に移動させる一方通行。
二人の間に沈黙が漂う。
(アホかァ俺はっ!!なにじっと見てンだよ!そンでもっと気のきいたこと
言えよォォ!気まずいにもほどがあンだろォがァァァァ!)
(今この人ミサカの胸見てたよね?えぇっと、ひょっとしてミサカの
胸が要チェックなの!?やっぱり男の人だから、大きい胸がいいのかなって
ミサカはミサカはほっぺたが赤いあなたの顔を覗きこんだりっ)
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