過去ログ - 吹寄「上条。その……吸って、くれない?」
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nubewo
◆sQkYhVdKvM
[saga]
2011/07/16(土) 02:28:16.15 ID:gKHRPC68o
「い、一応コメントしとくと。小さい子なんてこの辺りにはいないぞ」
「わ、わかってるわよ」
「それじゃ、どうするんだ?」
「えっと……」
選択肢は、母乳を下水に流すかティッシュに吸わせてゴミ箱に捨てるか、我慢してこのまま病院に行くか。
……そして、冗談からうっかり出来上がってしまった、別の選択肢か。
「ネットで、さっき調べたんだけれど」
唐突に、吹寄が話題を変えた。
「ん?」
「まずは、味を見てみろって」
「まずって、どういう意味だ?」
「母乳が正常かとかって、味を見ればすぐわかるものらしいのよ。
で、抵抗はあるかもしれないけど、母乳の味見はちゃんとしなさいみたいな事が書いてあって」
「そ、そうなのか」
「でもさ、やっぱりどうしていいか分からなくて。コップにでも出せばいいのかもしれないけど、
この歳で保健室で一人そんなことをするって考えたら、やっぱり、ね。
それに体調がおかしいのが原因なら、私が自分で味を見ても、何も判らないかもしれないし。
だから、その――」
不安、なのだろう。いつもの気丈さが鳴りを潜めていた。
言いよどんだまま、吹寄がその先を告げなかった。
ぎゅ、と吹寄がシーツを握った音がした。かすかな衣擦れが聞こえる。
戸惑い、下着すら身につけられないまま、吹寄はどんな不安を感じているんだろう。
「吹寄」
「……」
「今から、馬鹿な事言うからな。おかしかったら、馬鹿にしてくれていい。
吹寄。俺が味見て、そのまま飲んじまえば良いとか、そういうこと考えてるか?」
「べ、別に! そんなこと考えているわけないでしょうが!
なんで貴様に、その、飲んでもらうとか――――」
「そうか、ごめんな、吹寄。俺の勘違いだったら、もっと責めてくれていい」
「……」
再び、吹寄が黙り込んだ。
それはもう上条を相手にしないという意思表示だろうか、あるいは別の意図だろうか。
時計の秒針が一周するくらい、長い沈黙があった。
「上条」
「ああ」
「貴様は、嫌だとは思わないの?」
「正直言って、恥ずかしいけど。嫌なことはねえよ」
「そう」
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