過去ログ - 吹寄「上条。その……吸って、くれない?」
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949:nubewo ◆sQkYhVdKvM[saga sage]
2012/02/25(土) 00:53:41.47 ID:c9ryZsRCo

朝にもちかけた相談、すなわち大覇星祭の男女ペア競技へ一緒に参加しないかと言った件は、返事をもらえないまま保留されている。
教室を出る直前にくれた一瞥は、その返事をするという意図だったのかもしれないと、姫神は考えていた。
それが自分ではなく吹寄に向けられた視線だという可能性は、少し上付いた姫神の思考裏には閃かなかった。

「姫神も、パン?」
「今日はお弁当、作ってないから」
「ふーん。ごゆっくり」

そのフレーズはついさっきあちらのほうで聞こえたものと丸かぶりだ。

「……青髪くんと結婚すれば?」
「げ、それは勘弁」

楽しげに嫌味を言うクラスメイトに言い返して、姫神はごく自然な素振りで教室の扉を開いた。
それを、クラス中の皆がこっそりと見送った。

「――さて、諸君」
「なんだ?」
「学校内での不純異性交遊を、諸君は許せるのか?」
「――否。断じて否」
「では」
「我々も行動を起こそう」

クラスの男子が、一斉に頷いて昼食を勢い良く食べ始めた。
学内で不純異性交遊が行われないよう、見回りを行う気なのだった。

「男子って暇だね」
「そう言うなら見回りに参加するか?」
「え? いやー……。ってか尾行してるのバレたら見つからないように地下に潜るだけだと思うんだけど」
「その時はさらに執拗に迫るのみ」
「あっそ」

いち早く教室を出た吹寄、それを上条が追い、姫神がさらに続き、その上にクラスの男子が追い、噂話を女子が振りまく。
そうやって学校というのは回っているのだった。



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