過去ログ - かがみ達は深い霧に囚われたようです
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302:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/09/15(木) 01:22:22.93 ID:p9D9L+3go
私達は、肩を並べて一歩を踏み出した。
門を踏み越えて学校の敷地内に入ったところで、世界が変わるわけでもない。
はずなのに。
303:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/09/15(木) 01:25:19.47 ID:p9D9L+3go
「こう広くちゃ、骨が折れそーだな」
ぽつりと日下部がつぶやく。
たしかに、この霧の中では校庭を一回り探すだけでも相当に時間を喰いそうだ。
304:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/09/15(木) 01:27:06.33 ID:p9D9L+3go
(見捨てるっていうの!?)
憔悴した彼女から昨日の言葉が反響し、心臓に鈍器で殴られたような衝撃が走る。
305:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/09/15(木) 01:29:39.24 ID:p9D9L+3go
(自分が傷つくのが怖いから!)
私があんなことを言っていなかったら。
彼女のこんな背中を見ることは、なかったんじゃないだろうか。
306:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/09/15(木) 01:32:54.38 ID:p9D9L+3go
「……っと、ごめん」
みゆきの背中に体が触れ、いつの間にか彼女の間近に来ていたことに気付く。
そんなに早足になっていたんだろうか。
307:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/09/15(木) 01:35:47.98 ID:p9D9L+3go
「……どうし……」
しっ、という動作だけで私を制して、彼女は前方を見つめ続ける。
その性急さに半ば呑まれるように、私も黙って校舎の方へ注意を向けた。
308:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/09/15(木) 01:38:18.24 ID:p9D9L+3go
聞こえる。
微かに、たん、たん、と規則正しく響くその音は、徐々にこちらへ近づいてくる。
これは、足音。
309:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/09/15(木) 01:41:45.71 ID:p9D9L+3go
間もなく、霧を開いて彼女が姿を現した。
私よりもだいぶ高い背丈にすらりと伸びた手足、短く整えられた髪形。
シルエットだけでそれが彼女だとわかる。
310:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/09/15(木) 01:45:40.24 ID:p9D9L+3go
「みゆきさん! みなさんも……良かった……」
みなみちゃんは喜びと安堵をその声に乗せると、小走りになってこちらへ近寄ってくる。
311:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/09/15(木) 01:49:16.43 ID:p9D9L+3go
「そいつから離れろぉぉぉぉぉぉ!」
銃弾のように飛び出した日下部の、その怒号の向こうから、彼女の屈託なく響く声が聞こえた。
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