過去ログ - 上条「……お前のことが心配だからに決まってるだろ」
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(チベット自治区)
[sage saga]
2011/07/27(水) 16:37:21.31 ID:I/WkMIKj0
上条は顔を歪める。大人を見ただけで脅えるほど植えつけられた恐怖心。そして彼女が置き去りという事実。
恐らくだが、紅月が施設で虐待を受けてたことは想像に難くない。
小萌が紅月を保護出来たのは、一重にその容姿が幼いおかげだったのだろう。この時ばかりは、小萌は自分の体型に感謝した。
保護をした時の紅月は本当に酷い有様で、大人には脅え、それ以外の対象にはひたすら無関心で、食事の際は機械的に口に運ぶのみ。
だが、小萌は諦めずとにかく真摯に彼女に接した。そうしているうちに紅月も徐々に喋るようになり、現状に至る。
今の紅月があるのは彼女のおかげなんだと上条は思う。
しかし、小萌は首を横に振る。
「確かに表面上は、元気になったように見えます。ですがね上条ちゃん、元気になるのと元気に振舞うのは、全くの別物なのですよ?」
どういう事だと上条は思う。空元気でも元気になろうとする精神は普通に凄い事ではないのか?
「あの子のアレは空元気ではないのです。上条ちゃん…彼女は大人に脅え、それ以外に無関心と言いましたよね?」
上条は頷く。
「それは今でも全く変わっていません。ただ対応を変えただけで、今でも彼女はそのトラウマに悩まされているのです」
トラウマ―心的外傷後ストレス障害―昨今ではやたらと軽く使われる言葉だが、実際はそんな軽々しいものではない。
生半可な事では治療できず、それこそ一生付き合って生きていくことがほとんどだ。
「トラウマは、心の傷です。簡単に向き合えるものではありません。そしてそれ故に彼女は人を信じられなくなっています。」
その結果が今の状態だと小萌は言う。
「その…原因はやっぱり施設の虐待とかですか?」
恐らくは…と小萌は答えた。
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