過去ログ - 【ポケモンSS】タイトルは決まっている
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◆.Br/vY/Hx.
2011/08/18(木) 19:39:36.85 ID:IlOtZ6Cg0
「寒いよ。寒いよ、ルリカちゃん」
薄着のシズクは比較的、夏場にしては厚着のルリカに抱きつくようにして近づく。
(ちゃん付け……?)
少し戸惑いながらもルリカは素早く腰についているモンスターボールを一つ手に取って開口する。
「コンッ」
ロコンだった。ブルブルッと身を震わせるロコンをルリカはすぐに抱きかかえた。
"抱きしめるとほんのり温かい"と定評のあるロコンを体を温める用に出したようだ。
「ずるいよ……私も〜」
ロコンに手を掛けて引っ張ろうとするシズク。
ムカッと来たのかルリカは無言のまま、すぐにもう一つモンスターボールを手にして地面に投げる。
「カゲッ」
ヒトカゲが元気に飛び出した。が、次の瞬間には凄く寒そうに両手で悴んでみせる。
スッとヒトカゲの尾の尻尾を指差してシズクに示すルリカであった。
「ダメだよ。ヒトカゲは寒い所苦手なんだから〜」
わがままにダダをこねて見せる。
「そうですわね」
そう言ってすぐにヒトカゲをボールに戻してしまうルリカ。
この対戦、いやフリーザーの試合を見ていたいのか少しシズクとのやりとりが面倒そうである。
「ねぇ、ガーディ出してよ」
しゃがみ込んで地面に落ちていた石をポンと投げていじけるシズク。
それに見かねたのかルリカは溜息をついた後にシズクの方にガーディのモンスターボールを投げた。
「ワゥッ!?」
現れたガーディを勢いよく抱きかかえようにも少し重かったのか
抱えるのを諦めて座っているガーディを後ろから抱いて座るシズクであった。
(……寒いの苦手なのかしら?……この格好で?)
―――
(さぁ……?どうする、相手は仮にも"伝説のポケモン" だからと言って飛行タイプに違いはない)
眉間にしわを寄せ少し難しそうな表情を見せるジル。
相手のフリーザーも先に動く様子が無く時折、羽をくちばしで整えたりと余裕な感じである。
「チッ……まずは攻めてみる!エレブー"10万ボルト" 空に逃げるようなら続いて"かみなり"だ」
右手の指を前に突き出し、素早くパターン分けした指示を勢いよく行う。
「……」
この距離から聞こえないはずが無い。ジルの指示は届いたはずなのにエレブーは行動に移らない。
「どうした? 伝説のポケモンが相手だからってビビッているのか?お前らしくないっ!」
声を張りあげるジル。
「そういえば」
はぁーと自分の手を温めるように息を吐きかけるノエル。
問いかけるように視線をジルに移して口を開く。
「その、エレブー……"水に濡れて寒そうだね"」
「!!?」
その言葉を聞いて、審判の教員はノエルを示す旗を上げる。
「エ、エレブー……状態異常"こおり"。この授業では"こおり"はダウンと同義とする!!」
触れてはいない。技を放ってはいない。
ニョロゾとの戦闘を経て、フリーザーを前にして……その存在は静かに凍りついた。
続く…
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