過去ログ - 【ポケモンSS】タイトルは決まっている
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103: ◆.Br/vY/Hx.
2011/08/18(木) 19:41:45.29 ID:IlOtZ6Cg0
「アイテム?」
「"でんこうせっか"」

 ジルの一言と共にピカチュウは目にも止まらぬ速さだ駆け出しフリーザーの頭上に飛びあがった。

「速い? 回避だ、フリーザー」

 油断していたのか指示を受けたフリーザーは羽をバサバサとばたつかせ飛びあがろうとする。

「遅いな……」

 "でんこうせっか"からの連携で"こうそくいどう"をピカチュウは独自の判断で行っていた。
 図上から突如消えたピカチュウは雷が走るような一瞬の速さで羽ばたくフリーザーの足元で構えていた。

「"たいあたり"だピカチュウ!」
「ピカッ」

 ビシッ!と人差し指を立てるジルの合図と共にピカチュウが勢いよくフリーザーの懐に飛び込んだ。
 フリーザーの油断もあった、ピカチュウの動きが速かったのもあった……結果、その攻撃はフリーザーに命中する。
 少し後方に流されたが、もともとそれほど体重のないピカチュウの体当たり、ダメージは期待できない。

「体当たり……? 雷系の攻撃をしていればダウンとは言わずとも、かなりダメージを与えられたはず」

 始めて見せた焦った感じのノエルにジルが不敵に笑う。

「サービスだ」


―――

「ダウンしてた」

 いつの間にかガーディに乗っかっているシズクの声がバトルフィールドに聞こえた。
 ただのお喋りの声……だが、そのピカチュウの戦いに皆、息を飲んで静かだった為かシズクの言葉は響いた。
 教員、ノエル、ジル……そして、他の生徒達もシズクに注目する。

「ぇ?」

 みんなの視線を感じて焦った様子で左右を見回すシズク。

「だって……あのピカチュウが持ってるの"でんきだま"でしょ?」

 それを聞いて視線がピカチュウの首元へと移る。ペンダントに加工されているが真ん中の黄色い玉は、まさにそれ!
 "でんきだま"とはピカチュウが所持する事で全ての技の威力を"2倍"に跳ねあげる専用のアイテム。
 その一撃は進化後の"ライチュウ"の攻撃翌力さえも上回るとされる……最強のアイテムなのである。

「フフッ、確か……アイテムには目が無い男でしたわね」

 その隣でルリカが少し嬉しそうな表情を見せる。


―――

「あーぁ、おしゃべりだな……あの二人は」

 少し余裕のある意気がった感じの喋り。髪を弄りながら「まいった」と言わんばかりの表情。
 一方、ノエルからは笑みが消え去り真剣な眼差し伺える。

「もう、こんな下手は打たない!! フリーザーッ!」

 焦ったのか突如声を張り上げて指示を出すノエル。
 しかし、フリーザーの反応は思ったほど機敏では無い。



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