過去ログ - 【ポケモンSS】タイトルは決まっている
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28: ◆.Br/vY/Hx.[sage]
2011/07/22(金) 02:34:47.51 ID:lvNVTI/v0
プロローグ

 ある町の小さな研究所。
 日は沈み、ホーホーの鳴き声も聞こえる夜遅く。

「この子を君に託そう」

 一人の少女に一つの紫色のボールが手渡される。
 10歳にも満たない少女は、その手渡されたボールに入っているのが"ポケモン"だと知って喜ぶ。
 
「不思議な声が聞こえる?」

 受け取ったボールを両手で大事そうに持つ少女は呟く。
 ボールを手渡した、男は「やはり、そうか」と言わんばかりの顔を見せ小さく頷いた。

「フンッ」

 その様子を見て、もう一人の若い男が鼻で笑う。睨むようなその男の瞳に少し怯えた感じの少女。
 その男は、自分の腰についているボールを一つ手に取り、その少女に軽く投げる。

「持っておけ」

 二つ目のボールを必死にキャッチして二つのボールを抱え込む。
 すると男は振り返って、その部屋を静かに出て行ってしまう。

「お父さん……」

 残った男は、机の上のバイブで震える通信機を手に取った。
 数十秒、話を聞いた後に「わかった」と口にして電話を切る。

「事態は深刻だ。君には、しばらくマサラタウンのある研究所で暮らしてもらうことになるよ」

 何も分からないと言った感じの少女は、ただ小さく一度頷くだけであった。

「リオル!? 君も、この娘に付いていってやりなさい」

 すると物影から一匹のポケモンが姿を現す。そのポケモンは少女に寄り添い小さく頷いた。
 この少女に懐いているらしく、リオルの頭を撫でて笑みを見せる。

「さぁ、行こうか」
「はい」

 小さく大きな一歩を踏み出した。


プロローグ 終



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