11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage saga]
2011/07/21(木) 20:01:33.44 ID:CFHE2pE70
こちらへと攻め入ってくる赤服や緑服の兵士達――ザフト兵だ――の相手をしつつ、こちらにも注意を払う女性を安心させるべく、シグは手短に自身の所属を明かした。
「こちらは連合軍第8艦隊所属シグ・メイザース少尉! テストパイロットの一人です!」
「――テストパイロット! わかったわ、時間がない! Gを起動させて!」
「了解!」
シグは、地球連合軍が極秘に開発を進めていた五機のモビルスーツ――G兵器のテストパイロットが一人であった。
ザフトに遅れモビルスーツ開発に手を伸ばした連合、その逆転の切り札たるG兵器こそ、連合初のモビルスーツ。
言わば、シグは連合軍初のMSパイロットということになる。
「――了解したのは良いけど、銃撃が激しすぎて近寄れない……!」
現在、この格納庫内に残されているのは、G兵器五機中、X105《ストライク》、X303《イージス》の二機だ。
しかしその二機の周りでは、ザフト兵と連合兵の激しい銃撃戦が行われており、拳銃はおろかノーマルスーツすら着ていないシグには近寄りがたい状況であった。
彼は他のテストパイロットに先んじてヘリオポリスに到着し、二日ほどの休暇を与えられていた。そのことが今このような事態を招いてしまっている。
「どうにかしてG兵器に……って、これは……?」
と、そこで、シグは自身が壁にして手をついているモノに気がついた。
横から見えるのは、至ってシンプルな外装と、Gの横顔。よく見ればX102《デュエル》に似ているようだが……これは?
「ええい、ままよ!」
気合いを入れ、シグは一息でコクピットへ飛び込んだ。
シートに腰を落とし、システム立ち上げに移る。
計器類に光が灯り、駆動音がコクピット内に響く。モニターがカメラからの風景を表示し、HUDに紅く輝く文字列が映し出される。
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