22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/07/25(月) 17:52:05.35 ID:f3T3l2o10
そこまで言うと、織莉子は目配らせでさやかに合図する。「ただし…」
合図を受けたさやかがコクリと頷き、手に剣を取り出す。それを、まどかの喉元に沿わせた。
光をキラリと反射する剣がまどかの喉下を這う。
「ひっ…」
剣を見下ろすまどかの顔が恐怖に青ざめ、目に溜まる涙が増えた。
「やだよ…。さやかちゃん、やめて……」震える声で訴える。
「もし貴女が私たちに少しでも反抗する姿勢……例えば裏切っておかしな行動をみせたら……
そんなことを考えている節を少しでも見せたら……その瞬間に鹿目まどかを殺す。そしてあなたに監視を
つけて貴女も殺す。」
また織莉子がさやかに目で合図する。すると、さやかはまどかの喉下から剣を離した。
「だからあなたは、今日一日限り、鹿目まどかのことは忘れ、ただワルプルギスの夜を倒すことだけに
心掛けてくださればいい」
織莉子は続ける。「何度も繰り返し戦っている貴女なら知っているはずでしょう。その出現場所も。
その戦略も全てみなに教えてあげてあげなさい。ゆまと美樹さやかが、監視がてらにそれを聞くわ」
「…」
拘束状態のほむらは、織莉子の提案に従わざるをえなかった。
かくして、織莉子と手を組んだ魔法少女らの手によって、まどかを人質に取られてしまったほむらは。
その脅しに屈して、ゆまと美樹さやか、そして佐倉杏子の監視を受けながら敵対関係にありつつも、協力して
ワルプルギスの夜と戦わなければならないという、今までのどんな時間軸でも経験したことのない状況に
追い込まれてしまった。
これはそんな、原作では描かれなかった、ほむらが一度だけ経験する、”おりこ☆マギカ”の延長線上に存在した
時間軸での、孤立無援、無理難題、暁美ほむらのスーパー・バトルアクションSSである。
まどかを人質にとられ、魔法少女全員が織莉子の側についてしまったこの時間軸に、ほむらの活路はあるのか──。
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