過去ログ - 上条当麻「魔法少女には絶望しか残ってないっていうなら――!」
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970: ◆J0nZQhi5n4XG[saga]
2011/11/25(金) 00:03:46.96 ID:zW6ZGBqw0
格好良く戦っているまどかや巴さんを見た私は、街中に散らばっている絶望の影をどうにかしたいと思っていた。
実際に魔法少女になり現実を知った私は、叶えたい願いなんてたった一つしかないと、そう思っていた。
……今の私は、果たして一体何を思っているのだろうか?
まどかさえ救えればいい、それは自分を誤魔化すための呪文だったのかもしれない。
でも、違った。私の願いは、私の欲望は、そんなものでは収まらなかった。
巴さんも、さやかも、杏子も、皆助けたかった。皆と一緒にいたかった。

でも、魔法少女の運命に振り回され、皆希望を失くしていった。私には、どうしようもなかった。
……いや、一番希望を失くしていたのは私なのか。
目的のためには手段を選ばない、とかまどかのためなら永遠の迷路に閉じ込められてもいい、とか言いながら、
結局私には中途半端な事しか出来なかったのだから。
他の全てをすっぱり諦める、なんてことは出来やしなかったのだから。
かつての師匠も、クラスの悪友も、隣町の偽悪者も、諦められなかったのだから。

何故巡り逢ったのか、そんなことはどうでもいい。
永い永い繰り返しの中で、やっと出会えたこの平和な世界で。
まどかと、上条と、皆と、生きていきたいと思えるのなら。
考えている暇なんかない。
ほら、皆が呼んでいる。

人間と、魔法少女と、魔女と、インキュベーターと。
あらゆる者達の運命がクロスする今、眠っているわけにはいかないだろう。

そう、今が。忘れ難い過去をも振り切って、羽ばたき舞い上がるべき時。
暁美ほむらが、本当の意味で始まるとき。
この胸に渦巻く熱い炎が今、私を阻む全てを焼き尽くすべく立ち上がる。


この日、見滝原市に――本来なら存在するはずもない、
あらゆる宇宙のどの世界にも存在し得なかった、
奇跡の力が、舞い降りた。


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