過去ログ - ほむら「あなたは何?」 ステイル「見滝原中学の二年生、ステイル=マグヌスだよ」
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721:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/08/22(月) 01:52:24.71 ID:eMOuDAa6o

――時刻は、真夜中の11時56分を回っている。

さやか「……」

 時間の流れるがままにぼーっとしていたさやかは、おもむろにソウルジェムを取り出した。
 本来ならば青い輝きを放っているはずのその宝石は、穢れが蓄積されたことで濁ってしまい、暗い。
 時折宝石の中で青い炎のような物がゆらっと輝いては穢れに飲まれて消えていく。

さやか「ソウルジェムは、あたしの魂……」

 正確には魔法が扱える形に最適化された魂だが。
 いずれにしろ、消えかかった蝋燭の火のようだ。
 今の彼女の心境に似ていて、さやかは自虐的な笑みを浮かべた。

さやか「ソウルジェムが濁りきったら、どうなるんだろーね」

 そんなことを口にする。しかし実際のところ、それほど関心もなければ興味もない。
 ソウルジェムが濁りきってしまったところで、契約した際の願いが解消されるわけではない。
 ほむらの言葉と、ソウルジェムが魂であるという事実を踏まえた上での考察が正しければこれは間違いないだろう。
 では、濁りきったソウルジェムの末路はなにか。

さやか(……砕けて、死んじゃうのかな)

 マミの部屋に、あるべきはずのソウルジェムが無かったことを思い出して、さやかは陰鬱な気分になる。
 だからと言って、自分の命が惜しいわけではない。マミの最期を不憫に思ったのだ。
 もっとも、すぐに考え直したが。
 それもいいじゃないか。魔女に苦しめられることなく逝ったのならば、彼女もまだ幸せだろう。



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