過去ログ - 唯「私は、誰と恋をする?」 【百合シミュレーションSS】 Part3
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276:1です ◆duJq3nZ.QQ[saga]
2011/08/16(火) 16:29:01.42 ID:lX6HjqoP0

→D:「ごめんね、これはあんまり他の子に言うのはちょっと……」
   りっちゃん、話されたくない本音とかありそうだったし。適当に濁す。


紬「……そう……」


唯が言葉を選びながら申し訳なさそうに紬に言うと、紬はたった一言だけ返した。


唯「ご、ごめんね、あの、別にムギちゃんを信用していないってわけじゃなくて……そ、その」

紬「……う、ううん! 私こそ人の心にずかずかと踏み入るようなこと聞いちゃって……本当にごめんなさい」

唯「そんな、そんなことないよ! ムギちゃん、私とりっちゃんのこと心配して聞いてくれたんだから!」

紬「…………」

唯「で、でも……その、ああいう状況だからこそりっちゃんが話してくれたことってあると思うから……そういうことって、他の子にも話していいものなのかなー、って……私、おバカだから分かんなくて……」

紬「……ううん。唯ちゃんは間違っていないわ。……ごめんなさい、私が非常識過ぎたの……」

唯「む、ムギちゃんが謝ることなんてないよ! ごめんね、私が変な言い方しちゃったから……」

紬「唯ちゃんが気にすることなんてないわ! 答えたくなかったら全然いいって言ったでしょう? ……だから、ね? 気にしないで、唯ちゃん……」

唯「ムギちゃん……」


唯が困惑の表情で紬を見つめた途端、チャイムの音が響いた。
紬から時計に視線を移すと、既に時間となっていた。


唯「あわわわわっ、ご、ごめんねムギちゃん、私、席に戻るね!」

紬「う、うん!」

唯「その……変な感じになっちゃって、ごめんね……それじゃあねっ!」


唯が眉をハの字にして謝るやいなや、すぐさま自分の席に駆け寄り、椅子を引いて座り込んだ。
紬はそれを見届けた後、再び顔を前に向ける。
ドアが開く音がしたかと思うと、さわ子が慌てながら教室へと入ってきた。


さわ子「ちょっと遅れたみたいで、ごめんなさいねー。それじゃ、出席とるわよー」


いつも通りの朝の光景、いつも通りの出欠確認。
だが、紬には、さわ子の元気のよい呼び声が、全く耳に入ってこなかった。
両手で頬づえをつき、誰にも気づかれない程度に小さく息をつく。


紬「(……私、恥ずかしい……)」

紬「(……今まで相談されてきたからって、唯ちゃんに何でも話してもらえるって思いこんでた……)」

紬「(……唯ちゃん、私のこと、変な風に思っていないかな……?)」

紬「(でも……話してもらえなかったとき……何だか、のけものにされたような気になって……辛くて……嫌だった)」

紬「(……やだな……私、どんどん嫌な子になってきてる……)」

紬「(……ごめんね、唯ちゃん……)」


紬の【楽しい】ステータスが 1/5 → 0/5 にダウンしてしまいました。


※紬との空気が、少し妙になってきているようです。




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