過去ログ - 唯「私は、誰と恋をする?」 【百合シミュレーションSS】 Part3
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363:1です ◆duJq3nZ.QQ[saga]
2011/08/29(月) 01:36:55.90 ID:Um09OLrk0


赤い顔で反論する梓を微笑ましく見ながら、唯は教わった通りに最中を作って見せた。
梓は興味深そうにしながら、見よう見まねで最中を形作る。


唯「わっ、あずにゃん上手〜!」

梓「……なんか楽しいですね。最中も皮がぱりぱりしていて美味しいですし」

唯「でしょ〜? えへへ、よかったあちゃんと教えられて……」

梓「唯先輩に何かを教わるなんて、初めての体験です。あっという間に覚えちゃいましたけど」

唯「むうー! あずにゃん、まだまだだからね? 私の方が最中の形綺麗だもん」

梓「私の方が綺麗ですよ! 唯先輩、餡子がはみですぎじゃないですか!」

唯「あ、あずにゃんも最中の皮がぼろぼろだよ!」

梓「それは今食べているからですよ!」


軽い言い合いを終えると、唯はぷう、と息をはき、そっと最中の箱を手に持った。
「はい、あとはあずにゃんの」と言うと、おずおずと梓に向けて差し出す。
梓はそんな唯の様子にまた笑みをこぼすと、一言礼を言って膝の上に置いた。
それから何やらごそごそとし出すと、唯に体を向けた。


梓「はい、どうぞ唯先輩」


唯が振り返ると、皿代わりにした弁当箱の蓋に、おにぎり、卵焼き、ウインナー、サラダ、煮物と全種類のおかずを一つずつとフォークを載せて、梓が差し出してきていた。


唯「えっ? あ、あずにゃん……こ、こんなに盛らなくてもいいよ?」

梓「……ふふ、トレードっていったのは唯先輩じゃないですか」

唯「……いいの?」

梓「はい。……その代わり、最中はあと全部私のですからね」

唯「……うん。えへへっ」

梓「……どうしたんですか?」

唯「ううん。あずにゃんに喜んでもらえてうれしいなって」

梓「そ、それは、まぁ……」

唯「ありがと、ね?」


満開の笑顔を向けられ、思わず梓は目を逸らしたが、やがて小さく「……はい」と絞り出すように言った。
それを聞いて唯は鼻歌を歌いながら弁当を平らげ、梓も最中の箱を大事そうに抱えながら昼食を終えた。


梓「(……結局、純とのこと、聞けなかったな……)」

梓「(……でも、そんなことどうでもよくなるくらい、楽しかった)」

梓「(……私、寂しかったのかな)」

梓「(…………唯先輩は、私のことちゃんと考えてくれてた)」

梓「(……信じても、いいのかな……?)」


梓の【楽しい】ステータスが 1/5 → 2/5 にアップしました!

梓の【気になる】ステータスが 2/3 → 3/3 にアップしました!

これにより、梓の【好き】ステータスが 0/5 → 1/5 にアップしました!

【気になる】ステータスは繰り越され、 0/3 となります。



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