過去ログ - ほむら「……『ミラクルワールド』?」
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/28(木) 23:38:36.34 ID:JKjsBTQh0

―――の『入り口』に似ている代物が、公園に設置された温室のガラスに生じている。
やはり、『魔法の無い世界に辿り着いた』などという都合の良い展開など起こる筈が無かったのだ。

ほむら「(どうする!?今の私は、何の力も無い唯の――――)」

魔法少女では無い今のほむらには、魔女はおろか使い魔に対抗する力すら無いのだ。
放っておいてもマミが何とかするであろうし、それに、この結界の側にいればマミ、
ひいてはマミと行動を共にしているかも知れないキュゥべえに接触できるかもしれないが、

ほむら「(リスクが大きすぎるわ……ここは一先ず逃げ―――)」

しかし、この逡巡の時間が事態の明暗を分けた。
彼女が考えている間の僅かな時間に、結界の内側に潜む怪物が

ほむら「!?」

彼女の存在を捉えたのだ。
蜘蛛の糸の様なモノが何の前触れも無く結界の入り口より飛び出し、
ほむらの足に絡みついたかと思えば、

ほむら「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

結界の中へと瞬く間に引き摺りこまれてしまう。

ほむら「っかぁ!?」
ほむら「(何!?何なのよコイツ!?)」

毒々しいイヌカレー空間が常の筈の魔女結界の内にしては、
殆ど通常空間と変わらないこの結界内に鎮座し、
ほむらを糸で引き摺りこんだその怪物を一言で言うならば、それは『蜘蛛』であった。
『魔女』……なのだろうか。それは、何度も時間を繰り返し、
故に見滝原の魔女の出現パターンを殆ど知りつくしている筈のほむらも知らない、未知の、そして特異な姿の怪物であった。

六本の脚を備えた下半身に、左右の鋏を備えた人型の上半身。
全体的に黄色の姿をし、全身をメタリックが外殻に包まれている。

ほむらの知る魔女のデザインからは、余りに外れた、
不思議と均整のとれた、しかしそれでいておぞましい姿の怪物であった。



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