168: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/06(土) 22:58:00.04 ID:aZSRjLkro
・・・
「どォだった?上条の奴は」
簡易テントの下、パイプ椅子の背もたれにだらんと寄りかかりながら、
一方通行は久慈川りせに尋ねた。
その一方でプロデューサーは、黄泉川愛穂と共に次に向かう場所を話し合っている。
学園都市は閉鎖的な場所である、と言うのは周知の事実なのだが、だからと言って完全に鎖国状態と言う訳でも無い。
何故なら得体のしれない科学技術を秘密裏に開発してます、等と言われてどうして信用できるだろうか。
そんなわけで大覇星祭を含めて、一般開放する機会が年に何回かあるのだが、
能力開発等に関する機密事項に一般人が触れないように、研究所の警備はより厳重になる。
だが、警備が厳重な事すら悟られないようにしなければならない。
その様を見られたら、「人様には見せられない事をしている」等と勘違いされる可能性だってあるのだから。
それ故に、黄泉川とプロデューサーの話し合いも慎重になる。
黄泉川はそれとなく研究所などから逸れる様に意見を出し、
プロデューサーは視聴率が上がりそうな、面白そうな場所に行くように意見を出す。
その過程でどうしても黄泉川と言うか、学園都市が許容できない場所をプロデューサーは挙げるし、
プロデューサーが見てて楽しくないと思えるような場所を黄泉川は挙げてしまう。
この話し合いは少しだけ長引きそうだった。
そんな事情も相まって、まったり話をする事にした一方通行。
久慈川もまた、暇が出来そうだった所での一方通行の質問だったので、
少しだけ考えるとすぐに口を開いた。
「んー、イイ人だと思ったかな?あなたとは違って」
「そォだな、俺なンかと比べていい奴じゃねェよな」
軽くからかうような久慈川の口調だったが、一方通行は全く気にした様子もなく受け流す。
そんな一方通行をつまらなそうに見ると、久慈川は視線をそらした。
「つまんない人ね……ってあれ上条さんじゃない?」
「あァ?……ホントだなァ、何やってンだ?」
アンチスキルの包囲網の外で自己アピールする上条。
明らかに怪しい動きをしていた為アンチスキルに捕らえられて、黄泉川の下へと連れられていた。
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